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【追跡取材】早期留学は国内名門校進学が狙い?(上)

 京畿道の外国語高校1年の男子生徒カン君(16)は既に早期留学から戻った。小5でカナダのバンクーバーに渡り、中1の2学期に帰国した。父親(45・会社員)は「当初から韓国で特殊目的高校に進学させようと決心し、内申書の対象にならない中1で帰国させた。特殊目的高校に行けなくても、英語が得意ならばほかの勉強にも役立つと考えた」と語った。父親はカン君に韓国の大学を卒業させた上で米国のロースクール(法科大学院)に送ることを考えている。

 父親は「米国で大学に進学させることも考えたが、それは米国社会の主流と競争することを意味し、外国人には容易ではないと考えた」と話した。

 韓国教育開発院(KEDI)の集計によると、小中高校生の留学生は1995年の2259人から2007年には2万7668人へと10倍以上に増えた。専門家は2000年以前に留学した「早期留学第1世代」とそれ以降の世代の違いとして、▲早期留学が珍しくなくなったこと▲国内入試対策として早期留学の増加▲留学の低年齢化-を挙げた。

 早期留学専門業者「おいしい留学」のイ・ウンヒ本部長は「早期留学の需要が増え、年間3万5000ドル(約336万円)以上掛かるボーディングスクール(全寮制私立高校)の代わりに、年間2万5000ドル(約240万円)前後の費用でホームステイしながら通学する留学商品が多数登場した」と説明した。相対的に安い留学商品の登場で多くの親が早期留学を選択するようになった。

 早期留学第1世代は、いったん留学すると、中高校を経て大学まで卒業するケースが多かったが、現在は韓国の特殊目的高校や大学入試で優位に立つ手段として早期留学を選ぶケースも増えた。

 ハ君(20)は昨年8月にコロンビア大国際関係学科に入学した。ハ君は中1でカナダのバンクーバーに1年間留学し、帰国後に京畿道の外国語高校に進学した。カナダではホームステイしながら、週4回ほど韓国の学校での学習内容に関する補習を受けた。英語を集中的に学びつつ、韓国国内の入試対策にも並行して取り組んだ形だ。ハ君は帰国後に外国語高校に入り、留学クラスで米留学に向けた準備を行った。ハ君の父親(50・貿易業)は「高校の人脈と友人関係、韓国人としての素養などを考えた選択だった」と振り返った。

(特別取材班)

廉康洙(ヨム・ガンス)記者

イ・ソクホ記者

パク・スンヒョク記者

チェ・ミンギ記者

ハン・ギョンジン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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