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医療・介護
下都賀総合病院再建へ県方針 国に再生交付金申請(7月1日 05:00)県は30日までに、医師不足などから経営難に陥っている栃木市の下都賀総合病院の再建のため、国が本年度一般会計補正予算で創設した地域医療再生交付金を申請する方針を固めた。認められれば最大で100億円が交付されるため、老朽化した施設の移転新築に向けて同病院を経営するJA栃木厚生連、地元市町などと意見調整している。7月3日の県医療対策協議会で正式決定する。 下都賀総合病院は重症患者を受け入れる2次救急病院で、県南医療圏の中核病院の一つ。昨年度の患者数は約23万6千人。ここ数年減少傾向にあるが、栃木地区では不可欠の存在とされている。 JA栃木厚生連などによると、診療科目19科のうち医師不足から精神科と産科の診療を休止しており、さらに7月からは腎臓内科も休止する。許可病床475床のうち140床が休止することになる。 深刻な医師不足は老朽化した施設が原因とされる。建物のほとんどが40年以上を経過。主要な医師派遣元である千葉大からは、派遣継続の条件として将来構想と施設の拡充計画の提示を求められていた。 しかしJA栃木厚生連自体の経営が厳しく、2008年度決算では債務超過状態。厚生連は「新規借り入れは困難であり、施設拡充は難しい。医師派遣の打ち切り、地域医療の崩壊という重大な危機的状況に直面している」としている。 地域医療再生交付金は、こうした課題を解決するため創設された。受け付けの締め切りは10月。100億円を上限に全国で10医療圏、30億円を上限に全国で70医療圏が対象となり、総額で3100億円が計上された。 県は栃木地区の医療崩壊を防ぐため、下都賀総合病院を最優先に事業計画を策定し、交付金を申請する方針。 その他のニュース
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