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2008年7月27日 (日)

縮む日本の新興市場

東証マザーズに上場する全企業の時価総額を合わせるといくらになるかご存知であろうか?

答えは、1.8兆円(2008年6月末現在)。

ライブドア事件が起きる直前の2005年12月末のマザーズ全時価総額は7兆円あったようで、その時期に比べて約4分の1になってしまったことになる。

ちなみに日本を代表する上場企業の時価総額と比べると、りそなHD:1.8兆円、商船三井:1.7兆円、大和証券:1.3兆円、丸紅:1.3兆円となっており、マザーズ上場企業全体の時価総額は、こうした大企業1社分とほぼ同じ水準ということになる。

同じ時期の東証一部全体の時価総額は422兆円。東証マザーズの時価総額は東証一部の0.5%にも満たない計算となる。数字で見る限り、日本経済に与える影響は至極軽微ということになりそうだ。米サブプライムの影響で世界的に株式市場は冴えない展開が続いているが、マザーズは東証一部に比べて違う動きをしているようだ。

なぜこのようなことになっているのか。諸説あろうが、期待ほどには成長できない現実と、不透明なイメージを払拭できていないことによるのではないか。突き詰めればマザーズ上場企業全体への信認が問われていると思われる。

対応は難しい。新興市場らしく、しっかりと成長していく企業が増えないことにはどうにもならない。次の飛躍へ向けて足場を固めなければ回復は難しいのではないか。

  • 時価総額推移(単位:百万円)

月末 東証一部 東証マザーズ
2000/3/31 446,480,767 770,211
2000/6/30 425,867,395 313,541
2000/9/29 399,327,176 449,379
2000/12/29 352,784,685 635,663
2001/3/30 342,851,534 830,256
2001/6/29 364,237,943 768,368
2001/9/28 287,018,726 542,192
2001/12/28 290,668,537 696,234
2002/3/29 299,623,522 725,757
2002/6/28 292,955,508 686,665
2002/9/30 262,497,632 558,714
2002/12/30 242,939,136 494,506
2003/3/31 228,307,326 421,793
2003/6/30 262,349,950 588,575
2003/9/30 297,698,938 904,929
2003/12/30 309,290,031 1,549,648
2004/3/31 353,067,645 2,437,421
2004/6/30 359,842,961 4,004,980
2004/9/30 334,728,565 2,896,206
2004/12/30 353,558,256 3,226,439
2005/3/31 365,533,967 3,646,592
2005/6/30 366,490,824 4,476,833
2005/9/30 435,735,912 4,204,905
2005/12/30 522,068,129 7,004,017
2006/3/31 548,191,873 5,656,649
2006/6/30 504,568,355 4,321,357
2006/9/29 510,930,660 3,896,448
2006/12/29 538,629,548 3,877,604
2007/3/30 548,786,873 3,607,592
2007/6/29 567,728,490 3,430,599
2007/9/28 516,657,674 2,818,609
2007/12/28 475,629,039 2,771,104
2008/3/31 389,305,204 2,027,422
2008/6/30 422,569,184 1,800,938

(出典: 東証

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