首都圏放送センター

2009年6月30日 9時13分更新

“不正輸出”指示した書類押収


ミサイルの開発などに使われるおそれがある装置を、ミャンマーに不正に輸出しようとしたとして、東京の会社社長で在日朝鮮人の男らが逮捕された事件で、男の会社から北朝鮮の貿易会社がミャンマーへの輸出を指示した書類が、警察に押収されていたことがわかりました。
警察は、北朝鮮が取り引きに強くかかわっているとみて調べています。
この事件は、東京にある貿易会社「東興貿易」の社長で在日朝鮮人の李慶鎬容疑者(41)ら3人が、ことし1月、ミサイルの開発などに使われるおそれがある磁気の測定装置を、国の許可を受けずにミャンマーに輸出しようとしたとして、外国為替法違反の疑いで29日神奈川県警察本部に逮捕されたものです。
この事件で、警察がことし2月に東興貿易を捜索した際、北朝鮮の貿易会社が問題の装置をミャンマーの政府機関に輸出するよう李社長に指示した書類が見つかり、押収されていたことが警察への取材でわかりました。
警察によりますと、この北朝鮮の貿易会社は北朝鮮の軍とも関係が深い機関の傘下とみられ、ミサイルや核兵器などの大量破壊兵器の開発にかかわっているおそれがあるとして、経済産業省が作成したリストにも掲載されています。
警察は、北朝鮮がミャンマーへの取り引きに強くかかわっているとみて調べています。