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男女のV候補が…塚原&福島まさかの棄権

 100メートル準決勝に出場した福島。この後決勝を棄権=広島広域公園陸上競技場
 100メートル準決勝に出場した福島。この後決勝を棄権=広島広域公園陸上競技場

 「世界選手権代表選考会兼陸上日本選手権最終日」(28日、広島広域)

 男子100メートルは江里口匡史(20)=早大=が10秒14で初優勝、代表に決まった。江里口は準決勝で日本歴代4位の10秒07をマーク。4連覇を狙った塚原直貴(24)=富士通=は、左ひざ裏のけんの炎症で決勝を棄権した。女子100メートルは日本記録保持者の福島千里(21)=北海道ハイテクAC=が脚の付け根の張りで決勝を棄権し、高橋萌木子(20)=平成国際大=が11秒34で2年ぶり2度目の優勝を果たし代表入りした。

  ◇  ◇

 まさか、まさかの結末だ。高速トラックに追い風の好条件が加わり、短距離の好記録ラッシュに沸いた大会で、男女100メートルの優勝候補が相次いで決勝を棄権。男子の塚原直貴は左ひざ裏のけんの炎症、女子の福島千里は右脚付け根の張りが理由だった。

 塚原を指導する高野進・日本陸連強化委員長は記者会見し、追い風参考ながら10秒09を出した準決勝で「スタートからトップスピードに乗ったときに痛みが来たようだ」と説明。医師の診断によると「軽度の炎症」だという。日本選手未到の9秒台を狙っていた塚原は、準決勝後に「ちょっと力が入った。もっと楽に行く」と、4連覇に照準を定めていたが…。

 女子で短距離2冠を狙った福島を指導する中村宏之監督は「ちょっと休養させればすぐ練習を再開できる」も軽症を強調。準決勝のレース後に状態を伝えられ、本人は出場を希望したが「やめる勇気も必要と判断した」と述べ、「出ていれば11秒1台の日本新で走った」と無念そうに話した。

 塚原は今季の好成績で世界選手権代表入りが確実。すでに200メートルの代表を決めている福島も100メートルとの2種目出場は可能だが、日本の男女短距離新エースの欠場で、残念な幕切れとなった。

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