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カルピス:「初恋の味」誕生から90周年

 カルピスは29日、主力商品「カルピス」の誕生から90周年を記念し、取引先などにカルピスの歴史やおいしい飲み方を紹介するイベントを東京都内のホテルで開いた。山田藤男社長は、「カルピス」が長年存続した理由に「おいしい」「体によい」「経済的」の3点を挙げ、「創業者が『カルピス』を生み出した時のチャレンジ精神、ベンチャー精神を受け継ぎ、長く愛される新たな商品を世に送り出したい」と抱負を述べた。

 「カルピス」は、創業者の故三島海雲氏が1902年に現在の中国・内モンゴル自治区を旅行中、地元の貴族から白い酸味のある飲み物を振る舞われたのが開発のきっかけ。続けて飲んでいるうち、三島氏の体調が良くなり不眠症も解消したため、帰国後「乳酸菌」にこだわった食品開発に着手。1919年7月7日、初代「カルピス」の発売にこぎつけた。

 第二次世界大戦中は原材料が軍の統制下に置かれたことから生産中止になり、軍用のみ納入を続けた。東京大空襲で製造設備や研究記録などを焼失し、戦後ゼロから再出発した。【窪田淳】

毎日新聞 2009年6月29日 21時59分(最終更新 6月29日 23時19分)

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