雇用調整実施７社

　県内主要企業５１社のうち、３割を超える１８社が、来年３月に大学や専門学校を卒業予定の学生の新規採用を「減らす」としていることが２８日、沖縄タイムス社でまとめた企業への採用計画アンケートでわかった。「今春並み」は約３割（１７社）で、「今春より増やす」はわずか５・８％（３社）だった。「減らす」要因として、世界的な経済悪化の影響をあげるほか、２００９年度の新規採用が例年より多かったため、１０年度は例年並みの採用人数にする企業も見られた。

　調査は民間調査機関の売上高ランキングや学生に人気の高い企業を沖縄タイムス社が独自に抽出。６月中旬に、スーパーや金融、ＩＴ、ホテル、建設業など５５社の採用担当者へアンケート用紙を配布し、５１社から回答を得た。回答率は９２・７％だった。

　採用試験の時期については、全体の約３割に当たる１４社が「早める（た）」と回答。前年の採用時期と「変わらない」が２０社、「未定」が７社で「遅らせる（た）」と回答したのは４社にとどまった。

　学生の就職意識について、「意欲の高い学生が多い」「県外大学の学生が増えている」との意見が多く見られたほか、説明会の参加者や採用試験の応募者数が増え、応募者数が昨年の２倍に増えた企業もあった。

　また、景気悪化で何らかの雇用調整を行った企業は、７社、検討中が２社だった。

　そのうち、「退職者の穴埋めをしなかった」が最も多く、「早期退職者を募った」、「経済悪化で適正人員の見直しをかけている」と続いた。

　０８年の同時期のアンケートでは、「今春より減らす」と回答した企業は、わずか３社だった。