「NHK番組の悪意と偏見の徹底検証を」――産経新聞の「主張」から ニュース記事に関連したブログ

2009/06/28 19:19

 

NHKの台湾に関する偏向番組について産経新聞が6月27日の主張(社説)で意見を表明しました。

 

内容は以下のとおりです。

           

              =====

 

【主張】NHK番組 訴訟を機に徹底検証せよ

 

 日本の台湾統治を取り上げた番組に偏向・歪曲(わいきょく)があったとして、視聴者らがNHKを相手取り、損害賠償請求の訴訟を起こした。

 問題の番組は4月5日に放映されたNHKスペシャル「アジアの“一等国”」である。

 

 原告には台湾人も含まれている。

 

 「取材に応じた台湾人の話を一方的に都合良く編集している」と指摘し、具体的に台湾統治下の暴動を「日台戦争」と表現したり、先住民族を日英博覧会(1910年)に出演させた企画を「人間動物園」と表現したりしたことを例として挙げている。

 

 いずれも聞き慣れない言葉だ。

 

 それをあえて使ったNHK側に戦前の日本と台湾の人々に対する悪意と偏見がうかがわれる。

 

 NHKの取材に協力したのは旧制台北第一中学の卒業生たちだ。

 

 日本の良い面も悪い面も話したのに、悪い面だけが放送された、NHKにだまされた、などと訴えている。

 

 法廷では、NHKがどんな取材を行い、どう編集したかも明らかにしてほしい。

 

 NHKによれば、この番組はアジアでいち早く近代国家を目指した日本がなぜ国際的に孤立し、敗戦を迎えたかを振り返るシリーズの1回目という。

 

 放送直後から、台湾統治をめぐり「一面的だ」などという批判が相次いでいた。

 

 放送法3条は「意見が対立する問題は多くの角度から論点を明らかにすること」と定めている。

 

 まして、NHKの番組は公共放送としての公正さが一層求められている。

 

 訴訟を機に、NHK自身が徹底検証する必要がある。

 

 NHKの経営委員会も一部委員がこの問題を提起したが、「経営には関係ない」と一蹴(いっしゅう)されたという。

 

 NHKの経営は視聴者の受信料で支えられている。憂慮しているのは、提訴した約8400人にとどまるまい。

 

 NHKは平成13年1月、「問われる戦時性暴力」と題する番組を教育テレビで放送した。

 

 昭和天皇といわゆる「A級戦犯」を「強姦(ごうかん)と性奴隷制」の責任で裁いた民間法廷の模様を報じた内容だ。

 

 政治的圧力の有無に注目が集まったこともあり、肝心の番組内容については何も検証されないままだ。

 

 最近、録画技術の進歩により、放送番組も新聞記事と同様、証拠保存が容易になった。

 

 それだけ視聴者のチェックの目も厳しくなっている。特に、NHKはそのことを強く自覚する必要がある。

               =====

 

なお6月27日にはまたNHKのこの番組や、その後のNHKの態度に対する抗議の集会と行進が実行されました。

その情景の写真を「花うさぎ」さんのサイトから転載させていただきました。

 

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2009/06/28 20:14

Commented by nobby さん

 日本の台湾統治を取り上げた番組に偏向・歪曲があったとして、視聴者らがNHKを相手取り、空前の規模で損害賠償請求の訴訟を起こした。
 しかし未だNHKは、一切の批判に頬かむりを決め込み、自己正当化に忙しいようである。

 ダンマリのまま、時間切れ逃げ切りを図るため、影で小細工を弄しているのではあるまいな。
 NHKは、自己に対する一切の批判には根拠がなく、批判そのものが不当であると判断し自負しているのなら、よもや論争に負ける気遣いはないのであるから、早いほうが良い、裁判の前に公開シンポ、あるいは公開討論会を開催し、批判派を完璧に論破してみせノーカットで放送してはどうか?
 紅白も真っ青の、驚くべき高視聴率が叩き出されるはずである。

 シンポや討論会にはNHKスペシャル「Japanデビュー」担当のプロデューサー、ディレクターの他に、NHK会長、専務理事のほか、制作を統括する局長、及び出演者の文化人の先生方が参加すればさらに権威が高まり、批判派を沈黙させるのに最も有効だと思うのであるがどうか?
 善は急げ、という。NHKの正当性を満天下に示すチャンスである!。

 
 

2009/06/28 20:15

Commented by 西田三郎 さん

花うさぎさんとこにも書いたんですけど

もっと積極的にキモメン&デブを前面に押し出したほうが嫌がらせとしては効果的なのでは?(嘲)

 
 

2009/06/28 20:22

Commented by リップンチェンシン さん

古森さんこんばんは。

この社説は別に朝日や毎日であったとしても驚かない内容ですね。
「日台戦争」や「人間動物園」など、さすがの彼らも聞いたこと
がないでしょう。一度若宮啓文氏に聞いてみたいですね。

 
 

2009/06/28 22:32

Commented by 花うさぎ さん

古森さん こんばんは。

この社説も納得、もっともな指摘で嬉しいです。産経新聞の記事のお陰で抗議行動は「勝てそうだ」とさらに盛り上がっています(^^)。

会場で山際澄夫氏に会ったので雑談してたら、古森さんがブログでこのデモを取り上げ、自らも参加してくれたことを「非常に嬉しかった、さすがは古森さんだ」と語っていました。

また次号正論に古森さんがこのジャパンデビューに関する投稿が掲載されることを知っていました。名刺を出して自己紹介したら「ああ~貴方が」と知っているとかで、こちらが恐縮してしまいました。

 
 

2009/06/28 22:47

Commented by To-lucky1985 さん

サンケー新聞は受信料の不払いを煽っているのですか?

 
 

2009/06/28 23:32

Commented by gabacho さん

To To-lucky1985さん
>サンケー新聞は受信料の不払いを煽っているのですか?
NHKが黙殺を決め込んだことが最大の原因でしょう。
つまり、自ら蒔いた種ということでしょうな。
産経さんが書こうが書くまいが、NHKの解体・民営化は国民運動です。

 
 

2009/06/28 23:42

Commented by oh-my-god さん

社説中に、あの「問われる戦時性暴力」について

> 政治的圧力の有無に注目が集まったこともあり、肝心の番組内容につい>ては何も検証されないままだ。

という部分がありますが、
このときにしたって、番組内容こそが問題であったのに、
アサヒなどは政治家の圧力があったかどうかこそが問題なのだと
まあいつものことですが、不利になると論点ずらしをやって、
その政治家の圧力報道もうそだとばれると、最後のほうでは
NHKが政治家を慮って番組を編集したことがいかんのだ、
と矛先をNHK幹部に向けかえて言い逃げしておりました。

毎度のことですが、今回もおそらく、こんな展開で逃げるか
だんまりを決め込むか、でしょう。

そのときに、そんな卑怯者に止めを刺す論説をお願いしたい、と思います。

 
 

2009/06/28 23:44

Commented by 古森義久 さん

nobby さん

日本国の法律で支えられているNHKの公共性を考えれば、その問題番組に関する公開討論の催しは論理の帰結といえるかもしれませんね。

 
 

2009/06/28 23:49

Commented by 古森義久 さん

oh-my-god さん

反日志向の左翼の手法は、まとも派が批判するテーマについての議論をせずに、その批判の方法がおかしいとか、批判の手続きがおかしいとか、批判する人の態度がよくないとか、とにかく議論をそらすことが常です。

今回の番組の問題点を指摘し、公開性のある検証作業を提案する産経新聞の社説に対し、「サンケーはNHK受信料不払いをあおるのか」と、文句をつける一例など、そのほほえましいほどの典型です

論題をそらす詭弁や挑発には、乗らないようにしましょう。

 
 

2009/06/28 23:52

Commented by 古森義久 さん

西田三郎 さん

もっと積極的にご自分の顔写真を前面に押し出したほうが嫌がらせとしては効果的なのでは?(嘲)

冗談、冗談。

 
 

2009/06/28 23:55

Commented by 古森義久 さん

リップンチェンシン さん

反日志向左翼の語彙、表現、とくにプロパガンダ新語の生産能力は、まだ、まとも派よりちょっと先を行くのかもしれませんね。

こちらもその点は同じ土俵で、同じような引っ掛け技を使うことも、ときには必要な悪かもしれません。

 
 

2009/06/29 00:24

Commented by dpal451 さん

 古森様 こんばんは。

 この問題はNHKの公共放送として放送法違反ではないか、そして特に要求される公正さが守られているかですね。

 特に近代史の解釈は、むずかしく決して単線的な解釈はできないことが明らかですね。東京裁判の欺瞞性もずいぶん知られてきたことは好ましいことですが。

 さて、NHKはそういう難物を「日本がなぜ国際的に孤立し、敗戦を迎えたかを振り返る」と大見えを切ったのです。謙虚に見れば歴史はある程度解釈が定まるには数百年はかかるものです。フランス革命も今だに善にも悪にも解釈できると思われます。日本でも江戸時代の評価でさえ今も固定されたものはありません。

 「日本が国際的に孤立した」というのも、日本が孤立を望んだのではなく、孤立させられたという側面も強いと思われ、決して単純に考えることはできません。当時の世界は白人独占世界で、その他は蔑視された植民地世界でしかなく、実は日本はその秩序を乱す邪魔者ではなかったでしょうか。アメリカでも60年代に至っても黒人公民権運動が必要だったのです。

 さて、台湾に関しては明らかに台湾人と日本人の良き関係があったことが明らかです。そして現台湾人は大陸からの恫喝を受け続け、自己のアイデンティティにも微妙な立場にあります。

 そういう台湾にNHKは一方的な解釈で冷水を浴びせました。日本を悪に描くことによって、明らかに大陸に肩入れしている風にも見られます。実際今までNHKの台湾番組はほとんど見ませんでしたから今回の番組はまさしく異様です。実は北京政権に配慮して作れなかったのだと思います。

 ですから裁判では、NHKと中国政府との約束(密約)などについても証言させてほしいですね。

>NHKは平成13年1月、「問われる戦時性暴力」と題する番組を教育テレビで放送した。

 この番組ももう一度再放送して、内容についてテレビ討論会などを開催して検証すべきです。そうすると外交問題に発展するかも知れませんが、河野談話の再検証にもなるため恐れるべきではありません。その際タブーに触れるかも知れませんが諸外国はどうしたのかも俎上に載せるべきです。これも日本の名誉の問題です。

 
 

2009/06/29 02:35

Commented by 古森義久 さん

dpal451 さん

今回の訴訟を機にNHKの偏向を過去にさかのぼって、長期の傾向として提示する作業が望まれますね。

その意味ではご指摘の平成13年1月放映の「問われる戦時性暴力」と題する番組の再点検も有意義だと思います。

「戦時の暴力」を問うなら当然、アメリカによる原爆投下や無差別大空襲の惨劇も同じように「中立」の立場から検証されるべきです。

 
 

2009/06/29 13:13

Commented by dj19 さん

あたりまえのことですが、歴史のド素人が、聞いたことない表現がNHKの番組で使用されたからといって「捏造」になりません。

恥じ知らずにも、歴史の専門家が使用している「人間動物園」「日台戦争」という表現にケチを付け非難しているのだとしたら、その非難の矛先は「媚中」なる造語を勝手に作り世に広めたり、ハリケーン・カトリーナの被災地で『こうした略奪を働く人間たちのほぼ100パーセントが黒人』と捏造したりするなど、偏向、偏見だだ漏れの新聞記者にこそ向けられるべきです。

公正中立のルールは新聞社にも適用されるそうですので、お忘れなく。

 
 
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