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【日本の議論】建設費なんと117億円「アニメの殿堂」は必要か? 衆院選の結果次第では… (3/5ページ)

2009.6.28 18:00
このニュースのトピックス日本の議論
文化庁が示している「国立メディア芸術総合センター」のイメージ図文化庁が示している「国立メディア芸術総合センター」のイメージ図

 “火の手”は与党の自民党内からも上がった。

 各省庁の無駄遣いを点検する自民党の「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム(PT)」が6月8日に開いた会合でも批判が続出したのだ。

 「運営コストを含めた見積もりがいい加減」

 「117億円のハコモノとコンテンツ産業育成が結びつかない」

 「今後さらに国費が投入される可能性が高い」

 ついには、河野太郎PT主査が「このマンガ喫茶は予算執行を停止すべきだ」と、民主党の鳩山代表と同じ表現を使って“不要”を宣告した。

 こうした批判に対し、塩谷立文科相は「アニメやマンガ、ゲームを産業として確立させ、日本経済を全体的に盛り上げていきたい。漫画家の松本零士さんからも『ぜひ応援したい』とおっしゃっていただいた」と反論。与謝野馨経済財政担当相は「安倍晋三内閣から始まって、福田康夫内閣の時代に決まった話」。河村建夫官房長官も「補正予算で突然出てきたものではない。『マンガ喫茶』と言うのは遺憾」と擁護し、火消しに回っている。

「作品展示やめて」「マンガの歴史保存必要」…賛否両論

 漫画家やアーティストらの賛否も割れている。

 反対派の急先鋒(せんぽう)は、漫画家の石坂啓さんだ。民主党有志が開催した勉強会では「額縁に入ったマンガの原画を見に来るようなファンはいない」と一刀両断。さらに、無駄な公共施設と指摘された「私のしごと館」(京都市)を引き合いに出し、「国が作ると、ものすごくつまらない施設になる」と突き放した。

 石坂さんは平成11年度の文化庁メディア芸術祭マンガ部門で大賞を受賞している。しかし、石坂さんはこうも言い切った。「大家の先生方はマンガが不遇だった時代の人が多いから、国が歩み寄ってくるとうれしく思う人がいるだろう。しかし、お上にほめられて喜ぶ漫画家はいない。むしろ、お上をちゃかすのがマンガの精神。私の作品が展示されることになるなら、賞状も賞金もお返しします」

このニュースの写真

文化庁が示している「国立メディア芸術総合センター」のイメージ図
「マンガの殿堂」については麻生太郎首相と鳩山由紀夫代表の党首討論でも議論された(鈴木健児撮影)
成功例といえる「京都国際マンガミュージアム」
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