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【日本の議論】建設費なんと117億円「アニメの殿堂」は必要か? 衆院選の結果次第では… (2/5ページ)
一体どんな施設ができるのだろうか。
現在明らかになっている構想では、有力候補地は東京・お台場。4〜5階建て(延べ床面積1万平方メートル)に、展示室やアニメなどの上映ホール、資料の収蔵庫などが設置される。作品の展示・収集・保管にとどまらず、メディア芸術の歴史や動向の調査研究、将来を担うクリエイターの人材育成なども大きな目的だ。
運営は民間に委託し、必要な財源は自己収入でまかなうことが前提となっており、年間来館者数約60万人、年間入場料収入1億5000万円を見込んでいる。60万人という来館者数は、東京・上野の国立西洋美術館と同規模という。
文化庁幹部は「CGや光と影などを利用した映像作品などは実際に見て、触れてみないと素晴らしさは伝わってこない。本格的な発信拠点をつくることで、文化振興だけでなく、新たなコンテンツ産業の発展につながる。民間に運営を委託することで、これまでの公共施設とはひと味もふた味も違う内容の魅力ある施設が生まれるはずだ」と自信を見せる。
「巨大な国営マンガ喫茶では」…野党だけでなく与党からも批判
「総理がアニメの殿堂、アニメがお好きなことは分かりますけれども、ハコモノにそんなお金を使う必要があるのか。マンガ喫茶の民業圧迫になる」
同センターへの批判の口火を切ったのは、民主党の鳩山由紀夫代表だ。5月27日の党首討論で麻生太郎首相に切り込んだ。4月の代表質問でも「巨大な国営マンガ喫茶」と揶揄しており、同センターは一気に注目を集めることになった。
民主党有志が5月26日に開いた勉強会では「中身が決まっていないのに、どうして施設を先に決める必要があるのか」「もっと計画を練り直すべきでは」「本当に計画通りに来場者が来るのか」「展示作品はどのように集めていくのか」とかみつき、事業説明にあたった文化庁担当者が答弁に窮する場面もあった。