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18歳未満と深夜同伴・宿泊は罰金 非行最悪県の福岡(1/2ページ)

2009年6月28日11時37分

 福岡県で7月から、保護者の同意がないのに18歳未満の少年少女と深夜に出歩くことや、家に泊める行為が原則禁止になる。全国的に見ると規制が緩やかだった青少年健全育成条例が改正、施行され、違反者には罰金が科される。福岡県は10〜19歳の非行者率がワースト1。改正条例は少年少女を守るだけでなく、成人による深夜徘徊(はいかい)の助長を防いで非行の芽を摘む狙いもある。

 同県福津市で未明に乗用車内で16歳の少女にわいせつ行為をしたとして、今年4月、建設作業員の男(23)が同条例違反の疑いで県警に逮捕された。県警の担当者は「改正条例であれば、被害を未然に防ぐことが出来た可能性もある」とみている。深夜に一緒にいるところを発見すれば条例違反の疑いで事情を聴き、取り締まることができるようになるからだ。

 条例はこれまでも、保護者の同意なく18歳未満の少年少女を深夜から未明(午後11時〜午前4時)に電話などで外へ呼び出す「連れ出し」行為を禁じていたが、罰則はなかった。また、外で待ち合わせて一緒に出歩く「同伴」は禁じていなかった。改正条例は同伴や保護者以外の家にとどめる行為も禁じ、連れ出しも含め、違反した場合は20万円以下の罰金が科される。

 福岡県によると、すでに全国47都道府県の大半が同内容の条例を施行している。福岡では「罰則まで設けるのはどうか」などの慎重論があり、これまで規制は強化されなかったという。

 福岡県警によると、少年少女に対する性的ないたずらやシンナーの密売など、健全育成を妨げるとされる福祉犯の被害者は08年、187人に上った。うち6割は淫行(いんこう)やわいせつなどの性的被害だった。県青少年課の篠崎浩二参事補佐は「青少年が巻き込まれる事件の多くは深夜の時間帯に起きており、青少年を守る必要がある」と改正に踏み切った理由を説明する。

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