信長公廟(びょう)を参拝する織田信成=京都市中京区の本能寺
フィギュアスケート男子のエースで、戦国武将・織田信長の17代目の末裔(まつえい)、織田信成(22)=関大=が1日、京都市中京区の本能寺を参拝した。1582年の“本能寺の変”で、天下統一の道半ばにして没した先祖と墓前で初めて対面した信成は、10年バンクーバー五輪での金メダル奪取を約束した。
黒のスーツで決めた信成が墓前に立ち、手を合わせて目を閉じると、約400年の時空を超えて不思議な“声”が聞こえてきたという。「『頑張るんだぞ』っていう声が聞こえた。ここで夢破れたご先祖様の気持ちを引き継いでいきたい。天下統一?それは五輪での金メダルだと思う」と、迷いのない口調で言い切った。
野望成就への青写真はできている。オリンピックイヤーの今季のプログラム曲については「コミカルな方が好きだし、周りからもいいと言われる」と重厚な曲だった昨季とは一変、十八番のコミカル調で勝負に出る。「今の男子は“戦国時代”。チャンスはある」。先祖がなしえなかった天下獲りへ、22歳の若武者の瞳が野心に燃えた。