財政収支均衡時期3〜4年遅れる、政府が見通し
政府は昨年10月の国会に2008〜2012年国家財政運用計画を提出した際、財政収支は2009年の10兆4000億ウォン(約7720億円)の赤字から2012年に財政均衡を達成し、国内総生産(GDP)に対する国家債務比率も2009年の32.3%から2012年は30.9%に下げるとの目標を提示していた。
しかし、政府は世界金融危機直後の昨年11月に修正予算案、ことし3月に追加補正予算案を編成するなど、拡張的財政政策を進めた。その結果、ことしの財政赤字はGDPの5%に当たる51兆ウォンに増え、国家債務比率もGDPの35.6%(366兆ウォン)まで上昇した。
同部高官は「ことし51兆ウォンの財政赤字から2012年に財政均衡を達成するのは難しい」と指摘。また別の高官も「財政健全性と経済回復が衝突する場合、現時点では経済回復を優先しなければならない。財政均衡の時期を遅らせるのは避けられない」と話している。
このため政府は、来年度予算の編成時に類似・重複事業の統廃合、投資優先順位の再調整を通じ財政の効率性を高めるとともに、成果が低い事業は縮小・廃止するなど、支出効率性の低い事業に対する強力な歳出構造調整を実施する計画だ。
ただ、政府は来年も経済正常化と危機後の機会先占を支えるため財政の積極的対応基調を維持しながら、李明博(イ・ミョンバク)政権中核課題の雇用創出と成長潜在力拡充に優先順位を置く方針で、来年も数十兆ウォンの財政赤字は免れないとの見方が強い。