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中国の「グリーンダム」導入、反発広がる(下)

 米ウォール・ストリート・ジャーナルは26日付紙面で、「性に関する医学論文のサイトまでアクセスできなくなるなど、中国のウェブサイト規制が急拡大している」と報じた。25日午後には上海、広東、雲南、四川など中国各地で米マイクロソフトのメッセンジャーと中国で普及している「QQメッセンジャー」の使用が4時間にわたりできなくなった。

 米政府は「中国がわいせつコンテンツの取り締まりを名目に言論や思想に対する強化しようとしている」と批判した。わいせつコンテンツだけでなく、特定の単語が含まれる文章や写真などをブロックし、インターネット上で容易に情報統制ができるようにするしているとの見方だ。米商務長官と米通商代表部(USTR)代表は24日、「グリーンダムのインストール義務付けは世界貿易機関(WTO)の規定に違反している」として、政策撤回を求める公式書簡まで送った。欧州委員会も26日、中国の措置はインターネットに対する検閲であり、表現の自由を抑圧するものだとした上で、「特定のウェブサイトへの接続を遮断し、インターネットのコンテンツをフィルタリングしようとする中国の措置は容認できない」と強硬な姿勢を示した。

 中国のネットユーザーの間でも抵抗の動きがある。香港のサウスチャイナ・モーニング・ポストは、世界的な現代芸術家の艾未未さんが「7月1日にインターネットを使用しない形で政府に抗議しよう」と呼び掛けた文章が多くのウェブサイトを通じ広がっていると報じた。週刊誌タイムは、中国のサイトには「政府は国民が物を言えないようにすれば、外国から尊敬されると考えているのか」「中国社会は後退している」といった怒りに満ちた書き込みがあふれていると伝えた。

 中国で最近行われたインターネット世論調査によると、ネットユーザーの75.8%がグリーンダム政策はプライバシーを侵害するものだと答え、73%が自分のパソコンにインストールされたグリーンダムを削除すると答えた。

香港=李恒洙(イ・ハンス)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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