●いざ渋谷へ!
2004年9月28日(火)、渋谷・O-Eastにて開催された「杏子 20th Anniversary Special Live "Late Summer Nights Dream"」に行ってきました。当日はライブ前後にお茶会と飲み会を予定していたので、3時半に渋谷へ。今回は杏子さんのアニバーサリーライブということで、北から南から8人のファンが集まってくれました。スパゲティー屋さんで腹ごしらえをしたり、ガソリンを入れたり(笑)して、ひとしきり談笑。今回は初対面の人が多かったので、それぞれのファン暦や住んでる場所など話が弾みました。
5時半頃に店を出て、みんなで会場のO-Eastへ。入り口にはたくさんのお祝いの花が飾られていました。BBSでおなじみのファンの方とも合流し、6時に開場。会場前はものすごい人だったので、あっという間にみんなとはぐれてしまいました。私の整理番号はなんと4番!一緒にチケットを取ってくれた和さんと並んで待っていましたが、ゲストのリハが長引いたということで約15分押しで入場しました。中は2階構造になっており、1階はオールスタンディングのフロア。2階は関係者席のようになっています。ドリンクももらわず、ダッシュで最前列・ど真ん中をキープ!ステージとの間には1mほどの通路があり、カメラマンやVTRカメラがうろうろしていました。
●オープニング
しばらくすると両サイドに下げられたスクリーンに、杏子さんがデビューしてから今までのシングル・アルバム・ビデオのジャケットが映し出されました。会場のみんなが1枚1枚のジャケットにまつわる思い出を思い出しているのか、フロア全体がちょっとセンチメンタルな雰囲気に。その映像が3周目を終えた時、会場の電気がサッと暗くなり、正面のステージ幕にバービー・ソロ取り混ぜたライブ・プロモビデオのダイジェストが流れ出しました。会場が徐々に盛り上がってきたその時、ギターの大音響と共に幕にSEXYに踊る女性のシルエットが!一気にヒートアップする会場。その幕がパサァッと落ち、ついに我らが杏子さんの登場です!1曲目の「DISTANCIA〜この胸の約束〜」から杏子さんの魅力全開!スカートやショールをなびかせながら、時に力強く、時に儚げにステージの上で舞う姿。目の前で聴くのは初めての杏子さんの生歌声に、一発でノックアウトされました。
●スガシカオくん登場!
そのまま3曲歌ってから、杏子さんの「スガシカオーッ!」の呼びかけでシカオくんの登場です。「いっちゃう?」「いっちゃう!?」と言って、すぐ「イジメテミタイ」がスタート。二人ともステージ端ギリギリまで出てきて会場を煽ります。ステージ上で二人がからむと、会場からはヒューヒュー!キャーキャー!と歓声が。その後のMCで言ってたのですが、この曲の詞が最初精神異常者(笑)が書いたんじゃないかってな内容だったそうで・・・(^^;)直して直してやっと人前で歌える曲になったとのことでした。MCが終わり、アコギで「Happy Birthday」を歌ってシカオくんの退場。
●待ってましたコンタさん!
そして杏子さんの「カモーン!コンターッ!」の呼び声で、黒ずくめのコンタさんが登場!多くのゲストの中で最後の方の出演だろうなと思っていた私は、突然の登場にビックリでした。しかも始まった曲がコンタさんソロ曲の「しゃらくせえ!」。杏子さんのライブだからバービーか杏子さんソロ曲をやると思っていたので、この選曲にも意表をつかれました。この曲には元々別の女性コーラスが入ってるんですね。で、この曲が入ったアルバムを買った当時「このコーラスが杏子さんだったらなあ・・・」と思っていたんです。思った通り人前で合わせるのが初めてとは思えないほど、息ぴったりのセッションでした。
曲が終わると二人のMC。バービー結成当時からのエピソードを、ステージ上で和気あいあいと話してくれました(現役時代ではありえない絵ですね^^;)。
杏子「私とコンタが向かい合って話すことはなかったよね?」
コンタ「そう思ってるのはあんただけだ(笑)」
杏子「あ、唯一やってたのが、デビュー当時名古屋でやってたテレビ番組。『バービーボーイズのチャンス到来 今夜もドキドキ』ってやつ(爆笑)」
コンタ「なんてタイトルなの!?」
杏子「それで私はコンタに電話したことが一回もなかったの。今回出てくれないかって電話するのもすっごい緊張して、失礼のないように台本書いて読みながらかけたのよ」
コンタ「だって敬語のろれつがまわってなかったもん」
杏子「次はまたお芝居をやるそうで。役者づいてるコンちゃんでございます(笑)」
コンタ「これでもけっこうつらいんだよ!芝居に行くと『バンドマンくずれが来やがって』って言われるし、音楽の現場来ると『芝居に身を売りやがって』って言われるしな。イソップ物語のこうもりの気持ちがよく分かる!これからは俺のことをバットマンと呼んでくれ!(笑)」
そんなやり取りの後、2曲目は杏子さんがバービーのような歌が歌いたくて作ったという「未来世紀○秘クラブ」。この曲もまた2人にぴったりのかっこいい曲で、私はステージに並んだコンタ&杏子を間近に見れているというものすごい幸福感でちょいと泣きました(^^;)。だって中学生の時から14年間ビデオで見てた2人が、今目の前にいる!ってすごいことですよね?!コンタさんはcoolにSAXを吹き鳴らし、杏子さんはクルクルと舞う。バービー当時となんら変わらない2人の魅力に、ただただ感動してしまいました。
「未来〜」が終わるとサッとはけていくコンタさん。会場中に(あれ?バービーの曲はやらないの?)という雰囲気が・・・。それを察したのか杏子さんが「コンちゃんが『バービーの曲は5人の時にな!』と言ったのです・・・。この(会場の)落胆ぶりを私は予想していたのですが。こんな時、女は着る物を変えて、髪形を変えるの!(笑)」と言って、スタッフが持ってきた衣装にチェンジ。お客さんの気分を盛り上げてくれました。
●杏子さんの笑いのライバル?山崎まさよし
そして「まゆげくんこと山崎まさよしー!」との紹介でまさやんの登場。杏子さんいわく「朝から機嫌が悪かった」とのことで、なんだか挙動不振なまさやん。「ステージでは機嫌よく!」と杏子さんに怒られると、微妙な顔をして会場の笑いをもってきました。すると杏子さんは「私とシカオくんはいつも身を削って笑いを取ってるのに、この人はこんな顔するだけで笑ってもらえてズルイ!」とくやしがっていました(^^;)。2人はジョン・レノンの「Jealous Guy」と「地団駄☆2002」をプレイ。まさやんの独特な声とすばらしいブルースハープに聴き惚れました。
●変身!バービーの杏子へ
そしてまさやんがはけると「さっきはバービーは5人揃った時にって言ったんだけど、やっぱりバービーの曲も歌いたくて。今日だけは女のワガママが許されるんじゃないかな〜ってね。だからこれからバービーの杏子になります!」と、黒のロングスカートと黒の長手袋に「シャキーン!」とチェンジ。「さっきのジャケット見てたら唇も赤かったので」と、真っ赤なルージュを塗って準備完了!本当に目の前に当時の杏子さんがそのまま現れたようでした。着替えながら「さっきのジャケットの映像見てて、泣いちゃったらどうしようって思ってたんだけど『負けるもんか』の加藤登紀子ばりのショートカット見たら笑っちゃいました(笑)」なんてことも。
「一人で『STOP!』歌うのかな?」と思っていたら「バービーの曲は一人じゃさびしいので、内緒でステキな2人を呼んでしまいました!ポルノグラフィティ!」との紹介で、なんとポルノグラフィティの2人が登場!これは完全にシークレットゲストだったので、会場中が驚くやら嬉しいやらで大騒ぎになりました。ポルノグラフィティと言えば、学生時代からバービーボーイズの大ファンで、デビュー当時はよく結成理由などで「バービーボーイズに憧れて」と映像まじりに紹介してくれていたので、私も好きになりました。また杏子さんとポップジャムでバービーのセッションをしたり、ラジオのゲストに杏子さんやコンタさんを呼んでいたりしたので、親交も深いとのこと。
●バービーボーイズ・ポルノグフィティバージョン
登場してすぐ「目を閉じておいでよ」がスタート。コンタさんとの睨みあうような歌い方ではなく、2人とも曲をすごく楽しんでいる感じでした。2人ともバービーボーイズの曲が大好きなんだろうなぁってのがひしひしと伝わってきます。私としては舞台裏にコンタさんがいるってのがわかってるので、「あぁ!すぐそこにコンタさんがいるのに!コンタさん代わってー!」という思いももちろんありましたが、ポルノくんの声も好きなのでこれはこれとして楽しめました。
バービーを知りもしない人が売れるためにカバーするのとかは許せないけど、昔からずっと大好きで慕ってきた2人がやるというのだからいいでしょう!(←いや、私の許しなんて全然いらないんですが^^;)。きっと杏子さんがコンタさん以外でお客さんにバービー聴かせられる方法はないかと、一生懸命考えてくれたんだろうなぁと嬉しくなりました。
アキヒト「僕ら昔から大ファンで、以前ラジオのゲストにも来てもらったんです」
杏子「今でこそポルノって言っても普通だけど、当時『ポルノのラジオ』って聞いた時は『え!?なんじゃそりゃ!?』って思いました(笑)。それが今じゃもう飛ぶ鳥を犯す(!)勢いでっ!(笑)顔も幼かったのに、セクシー系になってきたよね。坊主坊主って思ってたのに」
アキヒト「今日は思いきってヒョウ柄を着てきました。こんなの着たことない!(笑)」
ハルイチ「僕らが中学生の時『LISTEN!』のジャケットの杏子さんがブラジャーをしてるかしてないかがすごい話題になりました(笑)」
杏子「あのチンドン屋さんみたいなやつね(笑)。あのドレス、スタイリストさんに胸足してくれって頼んだら『ダメ!実力勝負でいけ!』って怒られました(笑)」
そんな楽しいMCがあり「では、もう一曲。"これ"をやりたいと思います」と言って、杏子さんが手をキツネに!「女ぎつねon
the Run」のおなじみのギターイントロで盛り上がった所へ、なんとコンタさんがSAXで再登場!これには場内大歓声!だってやっとバービーの曲でステージにコンタ&杏子が揃ったんですから。しかもコンタパートの部分にSAXの音色が入るという、昔じゃありえない嬉しいオマケつき。そして2番の「♪嘘っぱちって思ってたって今は 二人きりでいたい まだ」のとこだけ、コンタさんが代わって歌ってくれる大サービス!もちろん「♪Wow
Wow Wow Wow」のコーラスも歌ってくれました。そして最後の後奏の所のSAXは「STARS
ON」などでおなじみのライブバージョン!
いや〜、燃えました!そして泣きました。特に感じたのは「ポルノの2人は嬉しいだろうなあ!」ということ。学生時代からずっと大好きで、がんばってプロになってコンタさんと杏子さんと一緒にバービーの曲を歌う。ファンであれば一度は夢見ることではないでしょうか。たぶんプロになって一番嬉しかったんじゃないかなぁ。なんだか2人の気持ちにシンクロしてしまい、まるで自分も一緒になって歌っている気分になりました。
●てっぺいちゃんステキ!
「女ぎつね〜」の後は杏子さんのソロ曲があり、「SUMMER of LOVE」でカールスモーキー石井ことてっぺいちゃんの登場です。杏子さんとのかけあいで会場を盛り上げます。杏子コールをさせたり、なぜかキツネ手で大合唱させたり、さすが大ステージをこなしてきた人だけに煽り方も上手です。でも間のMCでは「俺だけ浮いてない?」とか「お客さんも俺なんか見に来たわけじゃないと思うんだけどさ」と弱気発言(笑)。でも杏子さんが米米クラブの大ファンで、当時もよくライブに行っていたそうで今回ぜひ!となったそうです。
そこで「俺、人の歌覚えるの苦手だから、自分の歌で悪いけど『Shake Hip!』歌います。今日は家族も連れてきちゃいました」と言って、シュークリームシュの二人が登場。杏子さんにお揃いの白いファーでできたベストとリストバンドをつけて、3人でバックダンサーとして踊りました。杏子さんはとっても楽しそう。間奏ではてっぺいちゃんに「回れ回れー!」と言われて、ストールを持ってクルクル回転。会場もみんなノリノリで大盛り上がりでした。
●ラスト・アンコール・・・
そこからラストまでは杏子さんの激しい曲が続き、最前列の通路に降りてきたりもしました(ちょっとだけ杏子さんの肩にタッチしてしまった私・・・^^;)最後はバックのスクリーンに国内外で撮った杏子さんのスナップが映し出されるしんみりとした雰囲気に。アンコールで登場した杏子さんは「アンコールは今日のライブTシャツを着ようと思ったんだけど、この服を着る機会がなかったので、今日着ちゃいました」と、スパンコールでキラキラ輝くかわいいブタの絵のタンクトップを着てました。そして再びシカオくんとまさやんを呼び込み、福耳で「星のかけらを探しにいこうAgain」を歌ってくれました。
ダブルアンコールではライブTシャツに着替え、高校の時のお友達が亡くなった時の思い出を歌にした「二十歳のままで」を。今までの20年間の思い、そして今日のたくさんの仲間との思いが交錯したのか、途中で必死で涙をこらえて歌う杏子さん。私も杏子さんと共に過ごしてきた日々をひとつひとつ思い出し、じーんとしてしまいました。
●ライブが終わって
「夏の終わりの夜の夢」---このライブに参加することができて、本当に「ありがとう」という気持ちでいっぱいです。他のアーティストの曲もたくさん聴くけど、つらい時や苦しい時に口をついて出る歌はいつもバービーの曲でした。私は本当にこの人たちに助けられてきたなぁと、再確認したとてもいいライブでした。コンタさんの「バービーの曲は5人の時にな!」という言葉を信じて、またそれぞれのソロ活動を応援していこうと思います。 |