転生者探し見直しも 後継選びでダライ・ラマ【ダッカ21日共同】ロイター通信によると、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世(73)は20日、同仏教の僧侶らに向けたビデオ演説で、伝統的に生まれ変わりを探す方法で実施されてきたダライ・ラマの後継者選びを見直し、選挙など民主的な方法で選出するのが好ましいとの考えを示した。 ダライ・ラマの「輪廻転生制度」を堅持してきたチベット人社会に波紋を広げるのは必至。ダライ・ラマ14世の発言は、後継者選定に実質的権限を持つと主張する中国政府をけん制する狙いがあるとみられる。 ダライ・ラマ14世は「ダライ・ラマは過去400~500年間、政治的および精神的指導者で、これまでうまく機能してきたが、その時期はすでに終わった」と指摘。さらに「1人の人間にすべての責任を負わせるのは危険で、民主的に選ばれた者が人々を指導することが適切だ」と述べた。 チベット人社会には、ダライ・ラマ14世が死亡すれば中国政府がチベット人の意向を考慮せず後継者を選定するのではないかとの懸念がある。 このためダライ・ラマ14世は輪廻転生制度をやめてでも、中国の影響を極力排除した後継者選びを推奨しようとしたとの見方もある。 【共同通信】 |
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