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2009年5月29日 (金)

インサイドofインサイト だいたい5000km使用 素直な評価感想

Almost500km

■「薪クラブ」は1ヶ月前の4月29日、ホンダのハイブリッド車「インサイト」を購入しました。
今日でちょうど1ヶ月。「薪クラブ」ショップのメンバーが徹底的に酷使して、ほぼ5,000キロを走りました。1日あたり160km以上の走行距離。ハ~、かなりのハイペースです。買ったディーラーでは最速の模様です。高速道路が90パーセント以上。燃費の実績は1リッターあたり21キロ位です。この燃費については満足しています。ガソリン給油するとき、ハイブリッド車を導入して良かったと感じます。

■さて、ある程度インサイトを使ってみて、率直に感じたことは、あまりにもチャチな造りだということ、それから走っていて危険を感じること。結局、「プリウスにすればよかったのに。」ということです。走れば走るほどに、愛着が湧かず、嫌気が増してきます。プリウスに比べて明らかに格が下のインサイトがほぼ同価格なのだから、インサイトを買うのは正しい選択ではなかったようです。プリウスを買うべきでした。後悔先に立たず。ああ悔しい。思い出すたびに神社の境内に行き、古木の穴に向かって後悔の言葉を叫んでいます。
ハイブリッド車にラグジャリーは求めませんが、ここまで質感を落とさなければプリウスに対抗できなかったのかと思うと悲しくなってきます。

■インサイトの足回りは固め、と言われていますが、それはディーラーでの試乗時用の演出のためではないでしょうか。あくまでも市街地スピード帯で使っているときのことです。たしかに「コツコツコンコン」です。
ところがどっこい、ある程度スピードを出すと、タイヤの細さと相まって、グニャグニャです。軟体動物。タコ、イカ、キクラゲ。限界性能は多分すごく低いので、ゆっくり走らなければ事故を起こしやすいと思います。コストダウンのために安いメカのサスペンションを採用したらしい・・・なるほど体感できる。軽い車なので、トラックを抜くときなど、不意打ちを喰らうように風を浴びて横っ飛びに浮くような状態になります。あまりのシリアスさで息が止まって、冷や汗が出ることがしばしばあります。雨の高速道路では、追い抜きは危険です。前の車が遅くても、丹田に力を入れて腹式呼吸。リラックス。平常心。追い越し禁止。

「横風注意」という標識が何で有るのか、初めて意義を感じました。風には注意しないと危ないです。

■高速道では、普段は90キロ走行で走っているのですが、100キロ+αの速度になると、奇妙な上下のバンプが始まります。ビヨンビヨンビヨン、とエンドレスにバンプ!下からの突き上げのタイミングがバンプを増幅する絶妙なタイミングで、上半身全体がビョンビョンはね続けます。115キロくらいが最高潮になります。これには驚きました。微妙な振動、とかじゃないぞ。車体のあらゆる微振動の波長の倍数が偶然に一致して一斉に振動のドラムを叩き始めたような感じです。
コストダウンされたヘッドレストは小さく、後頭部をポンポンポン、とエンドレスに叩かれます。インサイトに乗るようになってから、物忘れが激しくなったように思います(ウソ)。

■インサイトはとにかく安作り。ドアを閉めるときの音は「ッカーン」とポリバケツを叩いたような音。悲しくなります。横からの衝突、恐ろしい。死にたくない。せめてサイドエアバッグ付きにしてくれて、どうもありがとう、社長。
Insight02

■ホーンの音
警笛、どうやったらこんな音色のホーンが作れるんだろう。車雑誌で揶揄されているのを見かけたけど、なるほど本当に不思議な音。モグラの屁に音色があるとしたらこんな音だろう。初日にホーンを使って驚いて以来、1度も使っていない。恥ずかしいっす。シングルホーン、ー。豆腐ー。プープー。オラオラ、プープー。

■後方視界
インサイトのリアゲートは、下部まで透明なので、さぞや後方視界が良いだろうと、思うのはあなた、それは大間違いです。
後方視界は、リアゲートの真ん中の仕切りバーが邪魔になって、後の車のフロント形状や、ナンバーを見ることができないです。早い話、後の車の車種すら良くわかりません。このバーは両端の幅が太くなっているために、後方から接近してきた車に追い抜きをかけられる際には、追い抜かれて、前方までその車が来るまでステルス状態です。これはかなりストレスフルです。
また、このストレスに拍車をかけるのが、上記バー付近のガラスがゆがんでいることによる視界のひずみです。バーの辺縁部ではタテ方向に引き伸ばされて見えます。この結果、普通のトラックがウニモグに見えるし、クラウンがランクルに見える。リンカーンがナビゲーターに見えるし、911がカイエンに見える。遠くても近くても、車種の見切りが非常~にしにくいです。

当然、覆面パトにそのうちつかまるでしょう。見えないんだから注意のしようが無いもの。

Insight01

↓スーパーセブンが接近してきましたが、正直なところ、見えない。音はするけど、姿は見えない。お前はどこだ?!どこだどこだ?俺にとってステルス状態。チクショー死角に入りやがって。心の眼で見てやる、ウッ、オーバーテイクの体制に入っているな。ステルススーパーセブンのフロントシールドだけが、妙に縦長にゆがんで近づいてくる。ジョーズの背びれ。

リアビュー、全部死角に決定。

クリックで拡大。
Super7

インサイトに乗っていて、一番怖い状況。雨の高速道路。
追い越し車線に入るのが怖い。こんな感覚は味わったことが無い。
免許を取って以来、スポーツタイプ4WD以外買ったことが無い、実は。
Insight_in_scall

不満タラタラとなってしまいましたが、インサイトの存在に異議あり!これが偽らざるホンダインサイトの感想です。あ、インサイトのお陰でプリウスの価格が安くなったということを忘れていました。インサイトバンザイ!日本のハイブリッド車、バンザイ。

■おまけ

さて、そうこうしているうちに3週間が経ち、インサイトの走行距離が7,000kmを迎えようとしている6月19日のこと・・・・
木の杖を持った白い髭を蓄えた老人が会社に現れました。「おまえ達の欲しかったのはこの車じゃな・・よろしい、30日の間貸して与えよう。おもう存分使うが良い。30日経ったら迎えにくるぞ。よし、使え、走れ。ただし違法駐車はするなよ。わしの所にお咎めがくるからのう。それから満タンで返せよ。現状でへこみやがあるのは3箇所・・現状確認書にサインをしなさい。事故を起こしたときは警察で事故証明を取りなさい。それから示談を勝手にしてはいけない・・・よいな。ちなみに禁煙車じゃ、タバコは吸うなよ。」それだけ言うと、純白のプリウスを残して消えていきました。

そんなわけで、プリウスが会社にやって来ました。インサイトの直接のライバルとなる、2代目プリウス。
30 日間マックスという条件でお借りしました。うっひっひー。借りてしまえばこっちのもの。30日で5,000kmペースで使われるなんて、想像もして無いだろうね。インサイトと同じスパルタンな使い方で揉んでみましょう。早速、GOooooo!

(このページ内でつづく)

Insight_prius_2
パシューンと気持ちよい音でドアを閉じてプリウス出発です。
プリウスのドアサッシュはがちっと硬質で、安心感があります。

Prius3

高速道路では、法定速度を超えても、なお安定していく。水平方向のダッシュボードがピターっと水平を維持するような感じがします。140km位の巡航スピードが快適です。インサイトでは100km/hを超えると体がボンボンとバンプする現象がおきましたが、プリウスではそのような不思議な現象はおきませんでした(当たり前か・・)。
逆に、100km/hにスピードを緩めると、止まっているかのごとくスピードが遅く感じられます。
加速感はプリウスの方が力強く、深く湧いてくるように感じます。

なるほど、高速道路で追い越し車線を飛ばしているプリウスはこんな快適に走っていたのか、と納得しました。インサイトに乗っているときは命掛けだったことを思い出します。
ただしプリウス、高速カーブの継ぎ目などでは車体のロールを感じます。インサイトは横に飛ぶんだけれどね。

Prius_roommirror
↑後方視界、ガラス面のゆがみを防ぐために絶妙の細工がしてある様子。
インサイトでは視界が縦長にグニャーって歪んでいたけれど、プリウスはほとんど気にならない。水平方向のバーも絶妙に下方に避けられていて、視界の邪魔にならないように工夫がされていることがわかる(インサイトと比べることでわかる)。この辺りを含めて、いろんな事が「解決・カイゼン済み」の様子です。やはり前世紀から存在するプリウスには一日の長があります。現行型プリウスはさらに進化しているのでしょう。

Pichon
■全国エコ旅中の「ぴちょんくん号」とのバトルをしました。チクショーッ!さすが改造車両、後方から「バシバシッ」とパッシングされたかと気が付くと同時に、ものすごい加速で追い越されて引き離されました(うそだよ)。ぴちょんくんの顔が迫ってくるその一部始終はバックミラーの視界で補足することができました。プリウス後方視界OK.。

「ぴちょん号」は甲高いホーンの音で挨拶をしてきました。こちらも、プリウスのホーンで挨拶を返しました。多少軽い音ですが、プリウスらしい慎ましやかなホーンで挨拶をした時には、「ぴちょんくん号」は視界から消え去ろうとしていました。
(本当は、ぴちょんくん号はゆったりと、マンボウのように走っていました。道に迷いながら。すごくカワイイっす)

96式装甲車とはバトルはしませんでした。銃座がみえたので。
Type96armed_car
スカッとフルオープン10シートの車です。ハマーオーナーのステップアップはこれか。

■インサイト VS プリウス(二代目) 結論
車のトータルの出来はプリウスの圧勝と思うけれど、蓼喰う虫も好き好き。
・「トータルなバランスがいびつ」、というのも一種の個性・スポーツ性。なんでもない道路にスリルを求めるならホンダインサイト。
・トヨタが嫌い、ホンダ好きという人はホンダインサイト。
・とにかく安いハイブリッド車が欲しい人はホンダインサイト。
・高速道路に乗らないと誓えるならホンダインサイト。
・それ以外の人はトヨタプリウス。

(文と写真:Jin ISHIDA)

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