【上海=下原口徹】中国政府は中国工商銀行、中国建設銀行、中国銀行、中国中信集団、交通銀行、招商銀行の大手6銀行に対し実施した2008年度の会計監査で、365億元(約5100億円)の不正融資があったと発表した。政府は6銀行に指導して273億元を回収させるとともに489人を処罰した。
不正融資のうち215億元は不動産取引にかかわるもの。住宅ローン名義でほかの融資を行ったり、融資条件が満たされないのにもかかわらず融資に踏み切ったりしたケースがあった。また107億元は政府の批准を受けていないプロジェクトなどへの融資。43億元は当初の契約とは用途が違う案件への融資だった。(01:06)