性暴力ゲーム:倫理機構が製造・販売禁止…人権団体抗議で

2009年6月3日 20時6分

 アダルト系のパソコンゲームソフトメーカーなど約230社でつくる一般社団法人「コンピュータソフトウェア倫理機構」(東京都港区)は性暴力を描写したゲームソフトの製造・販売を禁止することを決めた。4日、全加盟社に通知する。

 同機構は業界の自主審査機関で、アダルト系メーカーの約9割が加盟。会員業者のソフトを審査し、倫理上問題があれば修正などを指示している。しかし、母と子をレイプし妊娠・中絶させる過程をコンピューターグラフィックスで疑似体験する1本のソフトが欧米で問題視され、国際女性人権団体「イクオリティ・ナウ」(本部・ニューヨーク)が5月、抗議行動を始めた。このソフトについてはメーカーが出荷を自粛したが、国内の団体からも「他の性暴力ソフトも問題とすべきだ」との批判が高まっていた。

 同機構によると、禁止の対象は今後製造・販売されるソフトに限られ、既に市場に出回っているものは対象外という。【丹野恒一】

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