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6月27日(金)
昨日は、午前中は都内のホテルで自民党の荒井弘幸参議員の勉強会で講演。荒井さんとの付き合いは古い。15〜6年前に韓国で日韓若手政治家4人による座談会の司会を引き受けた際、当時日本側から出席したのがその後総理になった安倍晋三さんと荒井さんの二人だった。そんな縁もあって、ご両人とはそれ以後、親しくさせていただいている。
歴史認識の問題では二人とも「強硬派」だったが、荒井さんはこれを機に韓国との交流を含め、何度も韓国を訪問している。何を隠そう、李明博大統領とは日本の政治家の中で一番親しい関係にある。大統領になる前から親交があったからだ。
勉強会には同じ改革クラブに所属する松下新平参議員も同席していたが、この日のテーマは韓国でなく、北朝鮮。12時50分発の新幹線で名古屋に行かなくてはならないので、講演は通常よりも30分短い1時間。いつもよりもまして早口でまくしたてて、会場を後にし、東京駅に向かった。
名古屋での講演はイオングループの中部ジャスコでの総会。イオンは民主党岡田克也幹事長の父親がオーナーのグループだ。350人の関連企業関係者らを前に演題「日本と朝鮮半島の未来」について語った。ぴったり1時間半で終わって、そのまま東京へとんぼ返り。7時から中国大使館関係者らとのアポがあったからだ。
大使館指定の中華料理店で約2時間、北朝鮮問題について意見交換をした。北朝鮮のミサイル発射があった4月以来だ。テポドン、核実験、国連制裁、中朝関係など全般にわたって突っ込んで話し合った。
朝日新聞が報道した金正日総書紀の後継者と目される三男の正雲訪中説や金英春人民武力相の「亡命説」などについて問い質した。「正雲訪中」については「事実ではない」ときっぱり否定していた。「今の中朝関係はそのような関係にはない」と深刻な表情をしていたのが印象的だった。また、後継者問題については「金総書紀が本当に後継者を決めたのかどうか、三男に決まったのかどうかまだ何も分かっていない」と率直に言っていた。
話の内容を全部明かすわけにはいかないが、中朝国境地帯には北朝鮮関連情報を売るグループが存在し、労働党や人民軍の文書、判子まで捏造、偽造しているとのことだ。想像したとおりだった。中には大根でつくった判子で捺印し、マル秘文書と称して日韓のメディアに売り込んでいるような連中もいるとのこと。ひょっとして日韓のメディアが引用する「北朝鮮情報筋」とか「北朝鮮消息筋」とはこのことかも?
このブログで再三問題提起していた朝日の「正雲訪中」記事については昨日、武大偉外務次官は訪中した自民党の加藤紘一元幹事長に「全くそういう事実はない。正雲氏は中国に一度も来たことがない。なぜあのような記事が出たのか。日本のメディアはしっかりしているはずなのに」と完全否定していたそうだ。中国外交部スポークスマンに続く、全面否定だ。中国が嘘をついているとか、とぼけているとはとても思えない。
朝日が二度にわたって報道した「正雲電撃訪中」記事が事実でないならば、この記事の情報源である「労働党幹部と関係が深い北京の中朝関係筋」「両国を往来する金総書紀に近い関係筋」が全く信用が置けない「筋」ということになる。となると、6月3日付の朝日の一面トップに掲載された「総書記、後継に三男 北朝鮮、中国へ伝達」との見出しの記事もこのブログで疑問を挟んでいたとおり誤報の可能性が極めて高くなった。
「労働党幹部が今年初め、北京を非公式訪問した際に中国の共産党幹部と面会して口頭で伝えた」との「極秘情報」のネタ元も「労働党幹部と関係が深い北京の中朝関係筋」と「両国を往来する金総書記に近い関係筋」であるからだ。朝日は後継者関連の記事でなんと3度も一面で誤報を流したことになる。
特に軽視できないのは、6月16日付の「正雲訪中」記事を中国の秦剛外交部スポークスマンが「中国側がそのようなことを知るよしがない」と否定したにもかかわらず、18日付で正雲氏が「6月13日に北京から広東省に向かい、17日までには帰国した」と記し、あげくには「長男の正男氏が10日前後にマカオから空路北京入りし、正雲氏の訪中に同行し、胡錦濤主席との会談に同席した」と書いたことだ。中国外務省が言うように訪中が事実でないならば、嘘の上塗りということになる。
一度ならず、二度も、三度も一面に「誤報」を載せたとなると、読者への「罪」は重い。真実を伝えるべき報道機関として事の真相をはっきりさせるべきだ。ダンマリは許されない。誤報ならば、きちっと検証し、購読者に責任説明を果たすべきだ
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