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「ヒートポンプ」に注目 CO2排出を大幅抑制

6月25日15時26分配信 河北新報

 地球温暖化対策に関心が高まる中、空気熱などを効率よく集めて活用する「ヒートポンプ」技術を利用した家庭用冷暖房機器が、切り札の一つとして注目されている。仙台圏でも、ヒートポンプ式の冷暖房機器をメーンにした電化住宅展示場が登場。性能向上を図ってきたメーカー各社は「普及の好機」と販売を強化している。

 仙台市宮城野区の仙台港近くに昨年9月オープンしたオール電化住宅展示場「エコノハ」。協賛する東北電力は、推奨する暖房システムを蓄熱式からヒートポンプ式にシフト、15社15棟の全モデル住宅が給湯に加え、冷暖房にもヒートポンプ式を採用している。

 「二酸化炭素(CO2)排出量が電気ヒーター式の約3分の1」(東北電力)という環境性能。主流は性能向上が著しいエアコンだが、温水による床暖房やパネル暖房を組み合わせたシステムも今後の伸びが予想される。

 三菱電機は最大40〜60畳と全館対応可能な床暖房を開発した。三菱電機住環境システムズ東北社の今輝信部長によると、東北6県の2008年度販売台数は前年度の約2.3倍。「頭寒足熱のマイルドな暖かさのニーズは根強い」と手応えを語る。

 長府製作所が販売するエアコンに温水暖房を組み合わせたシステムも堅調だ。和田健仙台営業所長は「高断熱・高気密住宅の性能が上がり、比較的温度が低い温水でも十分な暖房効果が得られる」と説明する。

 ユニークなのは、サンポット(花巻市)が展開する地中熱を使う冷暖房システム。地中70〜100メートルに熱交換用パイプを通し、年間を通じほぼ一定温度の熱を利用する。掘削費用を含む初期費用が高めだが、仙台営業所は「まずはヒートポンプ暖房の認知度を上げ、普及させたい」と期待する。

[ヒートポンプ]空気中などの熱をくみ上げて移動させて活用する仕組み。投入した分の数倍のエネルギーを得られる。原理は冷房、冷凍用機器で広く使われているが、暖房、給湯用は寒冷地での性能発揮に向けた技術開発などが課題。給湯器は家庭用「エコキュート」の普及が進む。

最終更新:6月25日15時26分

河北新報

 

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