慎太郎知事「東国原知事はしたたかな芸人」

　東京都の石原慎太郎知事（７６）が２６日の定例会見で、次期衆院選を見据えた宮崎と大阪からの“知事の乱”について語った。宮崎県の東国原英夫知事（５１）が自民党・古賀誠選対委員長からの次期衆院選の出馬要請に対し、全国知事会の要望をマニフェストに盛り込むこと、自らを総裁候補とするよう「逆要求」していることについて、石原氏は「なかなかしたたかな芸人だと思ったね」と東国原流の切り返しを評価した。

　だが、東国原氏の国政転身には否定的で、衆院議員と知事を経験した立場から「知事の方がよっぽど仕事ができますよ」とアドバイス。「ああいうボールを投げ返されると（依頼をした）古賀君も思ってなかっただろう。世間が手玉に取られたって感じがするね」と述べた。

　また、石原氏は大阪府の橋下徹知事らが立ち上げた自治体首長の新グループへの自身の合流については否定した。石原氏は２５日に橋下氏と都内で会談し、参加要請を受けたことを明かし、「地方分権は大変結構だが、相手の出方次第で支持政党を決めるのは問題」と指摘。「万民から選ばれた知事として、支持者に対する背信にもなりかねない。議会運営を通じての行政に滞りをきたさないとも限らない、と忠告した」と述べた。