2009年06月26日

全要研集会第1分科会から−2

 次に、この作業部会を開催する際にどのような点に気をつけて検討を行なったかという点を説明したいと思います。作業部会での検討のスタンスのような点でした。
 まず第一に、理事会から言われたのは、「要約筆記者」対「要約筆記奉仕員」という構図から検討を始めるな、ということでした。「要約筆記者」については、全難聴が2004年から始めた「要約筆記に関する調査研究事業」というものがあり、2006年3月には、要約筆記者の到達目標と養成カリキュラムが出されていました。なので、「要約筆記者」という者は、すでに提案がされていたわけです。そこで、一方にこの「要約筆記者」というものをおいて、「だから、要約筆記奉仕員はこうあるべき」という議論になりやすいが、それでは、現在の要約筆記奉仕員の理解は得られない。そうではなくて、要約筆記奉仕員とは本来どうあるべきか、という点から考えて欲しい、と。理事会から、そういう釘を刺されていました。
 それで、じゃどこから検討を始めるか、ということで、「現場から考える」ということを検討の出発点におきました。現場というのは、要約筆記をしている現場という意味もありますが、もう少し広く、難聴協会の会員がいるところに限らず、介護の現場であるとか、聞こえない人、聞こえにくい人が実際にいる場所という意味です。特別養護老人ホームなどでは、高齢難聴者なども少なくないし、そうした介護を受けている人だけでなく、その家族が難聴者ということもあります。そうした現場で、例えばヘルパーの方やケアマネの方がどんなふうに接しているか、どういう課題があるかということを検討の対象に含めようと思いました。
 それから最後に、会員に対して、報告することと意見募集の機会を作るということを念頭に置きました。作業部会の途中で、何回か報告をしましたし、また中間報告などに対して意見募集をするとか、研究討論集会で意見を聞くなど、この線であれこれやってきました。


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TAKA
コミックから評論、小説まで、本の体裁をしていれば何でも読む。読むことは喜びだ。3年前に手にした「美術館三昧」(藤森照信)や「個人美術館への旅」を手がかりに、最近は美術館巡りという楽しみが増えた。 大学卒業後、乞われるままに始めた「要約筆記」というボランティアも来年で30年になる。聴覚障害者のために、人の話を聞いて書き伝える、あるいは日本映画などに、聞こえない人のための日本語字幕を作る。 そんな活動に、マッキントッシュを活用してきた。この美しいパソコンも、初代から数えて現在8代目。iMacの次はmini+LEDディスプレイになった。       下出隆史
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