愛知県安城市に、他では見られない独自の製法を誇るそうめんがある。手作業で3m60cmにまで伸ばし、三河湾からの風をあてて半生に仕上げる「和泉そうめん」。ここで創業125年の伝統を受け継ぐ、手延べそうめん職人が早川千代子さん。もとは江戸時代に農家の副業として始まり、地場産業として広まったという和泉そうめん。かつては70軒ほどあった製麺所も、今や6軒のみ。「大変だけど、伝統を私の代で終わらせてはならない」と言う早川さんは朝3時からそうめん作りを始める。製麺時の天気によって麺生地の硬さを変え、汗をかく夏に食べるものだからこそ、生地に含まれる塩分の配合にもこだわるという。そして、梅雨時に三河湾から吹く自然の風「そうめん風」があるからこそ完成する、安城伝統の和泉そうめん作りに密着します。お楽しみに。 |