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【静岡】

自動電話利用し犯人の通信遮断 県警、振り込め詐欺対策

2009年6月26日

音声で出頭指示の警告

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 県警は振り込め詐欺対策として、自動電話を利用した新たな方策を進めている。「登録した番号に自動的に何度もかけ続ける」という機能に着目し、犯人の電話に通話し続け、犯人の電話を使えなくする狙い。捜査二課は「これにより、どれだけ被害が減ったのかは不明」としながらも、「犯人が電話を使いにくくなれば、被害は減ると考えられる」と期待を寄せている。

 同課によると当初、振り込め詐欺に使われた電話番号一件一件に捜査員が電話していたが、2月ごろ、県警内から「自動電話を使ってはどうか」と提案があった。

 県警では従来、災害時に警官を緊急招集するため警官の自宅などの電話番号を自動電話に登録しておき、緊急時に集合時間や場所を一度に知らせるなどの利用をしていた。同課は振り込め詐欺対策用としてこれを転用。「こちらは静岡県警である。この番号が振り込め詐欺に使われたとの届けが出ている。ただちに使用をやめて出頭してください」という警告が、自動音声で流れるようにした。

 同課はこれまで、振り込め詐欺に使われた100回線弱の電話番号に対して、この方法を実施。今月からは、電話の台数を2台に増やし、数分〜10分間隔で電話をかけ続けている。

 通常、振り込め詐欺に使用されたことが判明した番号は、県警の要請を受けた電話会社が使用停止にするが、手続きに2週間程度かかることもある。このため、自動電話をかけ続ける対策が、ある程度効果があると考えられるという。 (蜘手美鶴)

 

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