y.yositake
2009-06-24 07:00:00

「鶏口となるも牛後となるなかれ」

テーマ:行動・考察
基本的に「忘れること」が得意技であり
自分の素晴らしい能力の一つであると思っている僕ですが、
そんな僕には珍しく
一つ明確に覚えている光景があります。

それは、高校の卒業式の日。

職員室で担任の先生から
贈る言葉をもらった。
『鶏口となるも牛後となるなかれ』、この言葉を吉竹に送る」
と。

ボンクラだった僕は
その意味がよくわからず、
とりあえず紙の切れっぱしに書き留めた。


他に誰がいたかとか
詳細は全く覚えていないが
その瞬間のシーンだけ明確に覚えている。

ちなみに、意味は
「大きな牛の尻尾となるよりも小さくても鶏の頭になれ」。

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この言葉、
深く深く僕の中に刻み込まれて今に至っている。

今の事業を始めた時もそう。
「ニッチでNO.1」というと
ランチェスター戦略のイロハだが、
実は僕の中ではこれは後付け。
まず明確に「牛後ではなく鶏口」という意識が強くあった。

実際にはこの言葉は
戦略というより生き方に対する言葉なのかも知れないが
それは、僕なりの解釈の元
僕のマーケティング戦略の中心となってきた。

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高校の時の担任の先生は
僕にこういうことを言ったということを覚えていないと思う。
もしかしたら
みんなにこの言葉を言っていたのかも知れないし。

そこで思うこと。
「メッセージは受け手の問題」なんだなということ。


一つの言葉で
人生が変わることがある。

同じ言葉を受け取っても
その言葉が自分の中に深く入る人もいれば
そのまま流れていく人もいる。

また、
場所やシチュエーションによっても違う。

この「鶏口となるも~」の言葉、
もし僕が教科書で知ったとしたら
今のようにはならなかっただろう。
「卒業式の日に職員室で」という
特別なシチュエーション・場所と、
その時の空気や匂いもあいまって
これだけ僕の中に刻み込まれたのだろう。

このブログを始め
日々僕が発する言葉も
受け手に何かしらの影響を与えていることもありうる訳で・・・。

いやー
言葉の力ってすごいですね。
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