まずは、費用対効果が低いとして、事業が一時凍結された、国道220号線の改良事業についてです。25日は、事業再開について審議する事業評価監視委員会が、福岡市で開かれましたが、再開するかどうかの結論は、持ち越しとなりました。国土交通省は、今年3月、建設費用が効果を上回るとして、全国18路線の事業を一時凍結することを発表。その中には、国道220号青島・日南改良事業も含まれていました。その後、地元では、再開を求めて決起集会が開かれたほか、東国原知事が、国土交通省を訪問し、金子一義大臣に直接陳情するなど、事業再開を求める声が高まっていました。(横山記者リポート)「国道220号は命の道である。住民達が訴える数字では表せない道路の役割をこれから開かれる委員会がどこまで考慮するのか、その判断が注目されます」25日、福岡市で開かれた九州地方整備局の事業評価監視委員会には、大学教授ら委員6人が出席しました。審議では、まず、国土交通省側が国道220号線の重要性について説明した後、事業のコスト縮減案として、青島バイパスの4車線化計画をやめることや、今後建設が予定されるトンネルの規模を縮小することなどが報告されました。この後、地元の代表として出席した日南市の谷口義幸市長が、「国道220号は住民にとって命の道である」として、事業の継続を強く訴えました。これに対し、委員からは「地域事情など費用対効果以外の要素も数字化して考えるべき」などの意見が出されました。そして、注目された事業再開については、「費用対効果以外の要素を総合的に判断すべき」として、結論は持ち越しとなりました。事業凍結された全国18路線のうち、24日までに審議された11の路線については、即日、事業再開が妥当との判断が出ていて、結論が持ち越しとなったのは、今回が初めてとなります。(善功企委員長)「いわば中央の評価の仕方では、やはり地方の防災とか環境、医療とか市民の生活、そういったものに対しては、ちょっと完全には対応できていない面もあったのかなというのが、きょうの結論だと思う。」事業再開の判断材料に、費用対効果以外の地域事情も認められたものの、情勢は依然として不透明で、住民の不安は、まだしばらく続きそうです。
事業再開の結論が持ち越しとなったことについて、東国原知事などにお聞きください。(東国原知事)「1日でも早く凍結解除にしていただきたいという地元の要望もありますから、引き続きお願いしていかなくてはならないのかなと。国に対し、こういう私が発言とか、条件提示とかしておるので、継続審議になったのですかね。よく分かりませんが」(R220号防災整備促進鵜戸地区協力会・竹山好行会長)「今日の会議で解除できるものと期待してたんですけど、結論がでなかったということは残念なんですけど、先にまた検討し直すということですから、まずは先を期待しながら、解除に向けての活動をやっていく覚悟でおります」来月5日には、金子国土交通大臣が事業凍結となった国道220号線を視察する予定です。
大阪府の橋下知事らが結成することになった、自治体の首長による政策グループについて、東国原知事は、25日、「地方の反乱、理念は同じ」と述べました。しかし、自民党から、衆院選への出馬要請を受けている時期だけに、参加するかどうかについては、明言しませんでした。大阪府の橋下知事は、24日夜、横浜市の中田宏市長らと会談し、次期衆院選で支持政党を表明するため、自治体の首長らでつくる、新たな政策グループを結成する方針を明らかにしました。(大阪府・橋下徹知事)「グループをつくって、次の衆院選で応援する政党を態度表明しようと思って。こちらのグループが大きくならないと、政党は振り向いてくれないから」「東国原知事にも呼びかけてます、いざという時には参加して下さいねと、「了解」というメールがきました」(これに対し、東国原知事は・・・)(東国原知事)「地方の反乱だと思うんですね。地方分権を地方がどう勝ち取るのか中央対地方の戦いなんですよ、(橋下知事と)理念は一緒ですから、具体的な手法については、今後つめないといけない」東国原知事は、25日午後、県庁で、記者団にこのように述べ、橋下知事らの政策グループについて、考え方が一緒であることを強調したものの、参加するかどうかは、明言しませんでした。一方、注目される国政転身については、次のように述べました。(東国原知事)「総裁候補として、環境を整えていただける覚悟があるかと言わせていただいたので、これはゆずれない・・」橋下知事らによる政策グループには、現在、20人ほどの賛同者がいるということで、次期衆院選に向けた東国原知事の結論同様、今後の動向が注目されます。
東国原知事の国政転身をめぐり、いっそう注目の集まる、知事の退職金についてです。県議会の常任委員会は、6月議会に提出されている知事の退職金を、半分に減らす条例案を賛成多数で可決しました。知事の退職金を、約4000万円から約2000万円に、半分に減らす条例案については、県議会の総務政策常任委員会で審議が行われてきました。25日の委員会では、採決を前に、2人の委員が意見を述べ、「審議が不十分であることや、ほかの市町村長の退職金にも影響が出るおそれがある」として、継続審議とするよう求めました。このあと、採決が行われ、条例案は、賛成多数で可決されました。(賛成・福田作弥委員)「いまの財政状況を考えると当然。知事の公約にも入っていたし、最初から賛成しようと思ってた」(継続審議・井本英雄委員)「私としては審議未了だと思うが、賛成が多ければ、しょうがない。『絶対反対』というほど大げさなものではないし」委員会可決に対し東国原知事は・・・「誠意をもって審議いただいたと思うので、それはもう委員会のご審議に対して敬意を表する」「公費の使い方に対して、歳費についての私の理念ですから。それと”国政”として直接つながらない」条例案は、今月30日の本会議で採決が行われ、可決されれば、来月7日の条例施行後、知事の退職金は、半分に減額されることになります。
宮崎西高校の卒業生の実家を狙った振り込め詐欺が、今月中旬から相次いでいます。被害総額は、約1000万円に上り、警察で捜査しています。警察によりますと、今月15日から23日までに、20代から40代の宮崎西高校の卒業生の実家に、息子を名乗る男から、現金の振り込みを求める事案が、21件確認されているということです。このうち3件が実際に被害にあっていて、被害総額は、約1000万円に上っています。男は、いずれの電話でも、会社の金を使い込んだとして、県外の銀行口座に現金を振り込むよう、求めてきたということです。こうしたなか、25日は、宮崎西高校の卒業生の実家を狙った、400万円の振り込め詐欺を未然に防いだとして、銀行員2人に、警察から感謝状が贈られました。(宮崎太陽銀行大塚支店・森可奈さん)「急ぎだということだったので、さらに高額だったので、怪しいと思った」(飯塚美穂さん)「何に使われるかとか、詳しく聞いて応対していきたい」詐欺の電話は、いずれも、実在する息子の名前を名乗っていることから、警察では、宮崎西高校の卒業生の名簿などを悪用した、同一人物による犯行の可能性もあるとみて調べています。
門川で水難事故です。25日午前10時40分ごろ、門川町庵川の南東約1キロの磯場で、日向市向江町の土木会社会長、遠藤宜憲さん73歳が、貝採り中に波にさらわれました。遠藤さんは、漁船に救助され、病院に運ばれましたが、約1時間半後に死亡しました。遠藤さんは、知人と3人で貝採りをしていたということで、警察などで詳しい原因を調べています。
今年度から、連携型の小中高一貫教育が、本格的に始まったえびの市で、市内4つの中学校が参加した「集合学習会」が行われました。初めてとなる25日の学習会のテーマは、ふるさとの歴史や文化などを学ぶ、「えびの学」。4つの中学校から参加した生徒210人余りが、えびの高原の魅力などについて説明する講師の話に、熱心に耳を傾けていました。市では、8月と12月にも、こうした集合学習会を開く予定で、郷土に誇りを持つ生徒が増えてくれればと、しています。
特定外来生物に指定されている毒グモ、セアカゴケグモが、県内で初めて、宮崎市で発見されました。見つかったセアカゴケグモは、熱帯や亜熱帯に分布する外来種で、人などに悪影響を与える、特定外来生物に指定されています。県の発表によりますと、今月22日、宮崎市新名爪で、事業所の職員が、車の車体の下からクモ1匹を発見、その後、熊本市にある九州地方環境事務所で調べたところ、セアカゴケグモであることが分かったということです。セアカゴケグモは、体長5ミリから1センチ程度で、毒を持っているため、噛まれた場合、痛みを感じるほか、発熱などの症状が出ることもあるということです。県では、このクモを、見つけたときは、最寄りの保健所に連絡してほしいとしています。県内では、おととし、セアカゴケグモの仲間で、同じ特定外来生物に指定されている、ハイイロゴケグモも宮崎港で見つかっています。
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