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【緯度経度】北京・伊藤正 朝日新聞に汚名そそぐ責任 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:メディア倫理
朝鮮問題の権威である中国共産党中央学校の張●瑰教授(66)とは5年前に知り合った。中朝国境に近い吉林省延辺で開かれたシンポジウムで同席したことによる。そのシンポでもその後の接触でも、教授は一貫して、北朝鮮の核保有への決意は変わらず、核を放棄させるのに話し合いは無益との認識を示した。
これは6カ国協議で核問題を解決しようとの中国政府の基本路線に反するものだった。ところが意外なことに、教授は平和解決路線を推進する中国外務省主管の国際情報誌『世界知識』(隔週刊)の常連寄稿者であり、今月中旬刊行の最新号にも、2003年の6カ国協議開始後、23本目に当たる核問題関連論文が掲載されている。
この最新論文は7ページに及び、6カ国協議が破綻(はたん)した必然性として北の核開発への真意と決意を読み違えた点などを指摘。さらに06年10月の核実験に対する国連安保理の制裁決議が形骸(けいがい)化した背景を説明した上で、武力制裁条項を含む決議でなければ北は重視しないと主張している。
この論文に先立ち、張●瑰氏は韓国紙の取材に、6カ国協議は北朝鮮が核開発の時間と物資を獲得するペテンだったと断言。北に核を放棄させるには対話ではなく、国際的な圧力が不可欠と述べていた。教授の持論だが、重要なことは、それがいま、中国政府の共通認識になった点だ。
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