九州乳業の株主総会会場に入る株主=25日午前、大分市の本社
私的整理により抜本的経営再建を目指す九州乳業(九乳)=大分市=の定時株主総会が25日、同市の本社で開かれ、第46期(2008年4月~09年3月)の決算を承認。旧株主による資本の減資と新株主による出資、新役員の選任などによって経営体制を固め、新たなスタートを切った。決算は保有資産の再評価による減損処理などを行った結果、最終損益は166億4200万円の赤字となった。
急激な景気悪化に伴う消費者の買い控えなど経営環境が悪化する中、牛乳の消費拡大に努めたものの、売上高は180億9000万円で、前期比13・3%減。収益面では上期が原油高による製造経費の増加、下期は売り上げの急激な低下により利益が確保できず、経常損益は19億7300万円の赤字(前期比20億3400万円減)となった。
また「過年度に不適切な会計処理があった」として、工場や敷地など資産の再評価により前期損益修正損を82億4700万円、目減りした分を減損損失として63億7500万円計上。その結果、129億8000万円の債務超過に陥った。
早期の経営改善・健全化と債務超過の解消を図るため、金融機関に金融債務(九州乳業本体で145億5000万円)の一部放棄を求める調整を、整理回収機構(RCC)に依頼。株主責任を明確にするため、筆頭株主の大分県酪農業協同組合は現在の出資を100%減資後、2億円を再増資。農畜産業振興機構(国)や大分県などは90%を減資。減資分は債務弁済に充てる。新たにフンドーキン醤油や大分ガス、フォレストホールディングスグループ、三和酒類に出資を仰ぐ。
役員人事は経営責任を明確にするため、従来の常勤の取締役、監査役は部門の責任者2人を除いて全員退任。新社長に県OBの江川清一氏が就いたほか、メーンバンクの農林中央金庫や、大分銀行、フンドーキン醤油から役員を迎えた。
不適切な会計処理については、外部専門家で構成する第三者委員会で調査を進めている。責任があると指摘された役員や会計監査人に対しては、「法的手続きを含めた厳正な対応を検討中」としている。
同社が掲げた再建計画は(1)生産拠点の統廃合や人件費の大幅な削減(2)コスト管理の徹底(3)利益率の高い製品の販売拡大(4)子会社・関連会社18社の整理―が柱。
既に4月から従業員の賃金を40%削減。取締役を15人から8人に減らし、従業員も約100人削減し211人とした。
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