要約筆記とは、聴覚障害者に、話の内容をその場で文字にして伝える筆記通訳のことです。「話すスピード」は「書く(入力)スピード」より 数倍も速くて全部は文字化できないため、 話の内容を要約して筆記するので 『要約筆記』といいます。
要約筆記は、話を正確に聞き取り、要点をつかんで、短い文にまとめ、素早く書いて伝えます。しかし話はどんどん進んでいきますから、書きながら頭では次の話をまとめ、まとめながら耳はその次の話を聞いています。 これを繰り返し続けていきます。 要約筆記者は、究極のながら族と言えるかもしれません。この大変な作業を支えているのは、「聞こえない人に、 一言でも多く伝えたい」という要約筆記者の熱い思いなのです。
この文章は(社)全日本難聴者・中途失聴者団体連合会、全国要約筆記問題研究会共同編集厚生省カリキュラム準拠「要約筆記奉仕員養成講座テキスト(基礎課程)」P23から引用したものです。
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