電車内で痴漢をしたとして東京都迷惑防止条例違反に問われた元大学院教授、植草一秀被告(48)=1、2審実刑、上告中=が「サンデー毎日」の記事で名誉を傷つけられたとして、発行元の毎日新聞社に1100万円の賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(近藤崇晴裁判長)は23日、元教授側の上告を退ける決定を出した。毎日新聞が逆転勝訴した東京高裁判決(今年2月)が確定した。
問題になったのは04年5月2日号の記事。東京地裁は08年9月、「セクハラ癖があることは、業界では有名です」という記事中の知人発言について「セクハラ癖は真実と認められるが、業界で有名という部分は真実の立証がない」として33万円の支払いを命じた。しかし高裁は「記事は真実と認められる」として逆転判決を言い渡した。【銭場裕司】
当社の主張が全面的に認められた当然の決定と理解している。
毎日新聞 2009年6月24日 東京朝刊