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リチウム二次電池めぐり韓日企業の競争激化(下)

サムスンSDIやLG化学が善戦、日本のシェア激減

◆原料開発と安全性の確保が急務

 専門家は韓国が2000年代に集中的に投資を行い、リチウムイオン電池の生産量が世界2位にまで成長したことを評価しつつも、原材料の国産化や安全性などの技術開発、さらに生産の現地化などの課題についても指摘する。

 リチウムイオン電池を製造する際に必要な四つの原料(陽極物質、陰極物質、電解質、分離膜)のうち、ほぼすべてを日本から輸入している。そのためIITの2008年報告書によると、韓国産のリチウムイオン電池価格は日本産に比べて30%以上高い。韓国で最初に分離膜を開発し、生産を行っているダブルユスコフのチェ・ウォングン社長は、「バッテリーは原料価格が全体の50%から60%以上を占め、電池の価格決定の大きな要因となっている。そのため原料物質の国産化に向けた努力が何よりも急務だ」と述べた。

 LG経済研究院のキム・ギョンヨン研究員は「電池の利用が広まって容量が大きくなるほど、安全性におけるリスクが高まる。そのためこの分野での技術開発も大きな課題だ。最近は保護貿易主義の拡大に伴い、中国や米国など電池を大量に消費する国に生産拠点を分散する戦略の重要性が高まっている」と指摘した。

■二次電池

 一度使用して廃棄するのではなく、充電して再利用が可能なバッテリーのこと。リチウムイオン電池がその代表格だ。

パク・スチャン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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