警視庁組織犯罪対策1課は23日までに、韓国人の女と偽装結婚したとして、電磁的公正証書原本不実記録などの疑いで、全日本キックボクシング連盟会長の金田敏男容疑者(59)=東京都品川区戸越=と、指定暴力団住吉会系組幹部、井上潔容疑者(50)=同新宿区=ら7人を逮捕した。
金田容疑者の逮捕容疑は2004年11月、韓国人ホステス(33)と虚偽の婚姻届を東京都港区役所に提出した疑い。組対1課は井上容疑者がブローカー役で、以前から付き合いがあった金田容疑者に偽装結婚を持ち掛けたとみている。
組対1課によると、新宿区の連盟本部があるビルは、井上容疑者が役員を務めるフロント企業も入居。金田容疑者は約1500万円の借金があり、偽装結婚の相手女性が井上容疑者に渡した報酬約400万円のうち、一部が金田容疑者に渡っていた。
全日本キックは1971年に石原慎太郎(当時参議院議員、現東京都知事)をコミッショナーとして創設された老舗団体。その後、分裂を繰り返しながら、「全日本キック」の看板を存続し、現在も定期的に後楽園ホールなどで興行を行っている。全国約20カ所に加盟ジムがあり、K-1のMAXシリーズ(中量級)で活躍する魔裟斗(30)、佐藤嘉洋(28)ら有名選手を輩出している。