【追跡取材】早期留学、英語ストレスとの闘い(中)
本紙の特別取材班が1994年から2000年にかけ、韓国を離れた早期留学第1世代100人を対象に取材した結果、専門知識や感情表現など全ての部分で細部まで理解でき、表現にも精通した「ネイティブレベル」にあると答えた人は半分にすぎなかった。残る44%は冒頭の男性のように「国内学歴者よりはできて、日常生活や授業に支障はないものの、ネイティブレベルではない」と答えた。「普通以上だが、会話の中で時々理解できない部分がある」と答えた人も6%だった。
本紙の取材に応じた早期留学生が留学を始めた平均年齢は15歳で、英語圏で過ごした期間は平均8年だった。幼いころに留学に出て、8年間過ごしたとしても、英語はやはり難しく、いくら上手だとはいえ外国語には変わりない。
こうした回答を単なる謙遜(けんそん)とばかり受け取ることはできなかった。取材班が韓国企業と外資系企業の人事担当者100人にアンケート調査を行った結果、早期留学生の自己評価よりも厳しい意見が多かった。「ネイティブに近い完ぺきな英語能力に満足している」との回答は16%にすぎず、「ネイティブレベルではないが、国内学歴者よりは信頼できる」との評価が50%、「英語がうまい国内学歴者も多く、特に差はない」との回答が25%だった。「期待していたよりも英語ができず失望した」との意見も9%あった。
早期留学生は周囲からしばしば「現地に住んでいたのだから、当然ネイティブレベルだろう」などと期待され、ストレスを感じるという。国内学歴者よりは確かに英語が上手だが、言葉に詰まると、「住んでいたのにその程度か。遊びに行っていたのか」という視線を感じるという。
高1で渡米し、私立の高校と大学を卒業した男性(29)は、帰国後の厳しい競争を勝ち抜き、市中銀行に就職して3年目だ。彼は「正直なところ、今でも英語がうまい人が一番うらやましい」と話す。
彼は「国内学歴の同僚と比べれば、わたしのほうがはるかに上手だ。それでも、外国人顧客に接するときや外国人相手のプレゼンテーションを準備するときには、失敗したり、言葉に詰まったりするのではないかと思い緊張する」と語った。
ソウルのベッドタウンとして知られる京畿道城南市盆唐区で育った女性(25)は、高校入学直前にニュージーランドの私立学校に早期留学した。貿易会社を営む父親が「英語を話せるように」と積極的に勧めた。
(特別取材班)
廉康洙(ヨム・ガンス)記者
イ・ソクホ記者
パク・スンヒョク記者
チェ・ミンギ記者
ハン・ギョンジン記者
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