韓国の国会が国際社会で恥をかかされている。昨日、野党民主党の丁世均(チョン・セギュン)代表が外国人記者を対象に行った記者会見を見てみると、外国人としては納得いかない常識外れなやり方が、韓国政界でどれだけ多く展開されているのかが確認できる。
国民が選んだ国会議員が国会は閉じたまま、街頭の攻防戦に夢中になっている姿を外国人記者らは呆気に取られながら見ている。米紙ウォールストリートジャーナルの記者は「国会に登院するためには事前の整理が必要だというが、どんな整理が必要だというのか。整理ができなければ、今後も登院を先送りするということなのか」と尋ねた。そして同氏は「民主党は国会の外で協議してから登院するというが、先に国会法を見直してからすべきことではないか」と疑念を示した。
あまりにも常識的な質問である。丁代表は理解しにくい原論的な答弁だけをし「民主党の行動が違法ではない」「特殊な事情という点を理解してほしい」「理解するには複雑な状況であるため、この程度で答弁を終えたい」と言葉を控えた。民主的な制度を運営するには、対話と妥協で合意点を作っていくのが最善だ。多数決は次善にすぎない。国会法の大半も、与野党の合意で処理するよう定めている。
しかし、全てのものを合意で処理しようとしていたら、何もできなくなる。だから法と規則を作っておいたのだ。丁代表が外信に対し「特定の政党が立法を妨害または無理に遅延させる場合、処理を保証するための制度」と説明した「職権上程」もそうした規定なのだ。臨時国会も、国会法第5条2項には「偶数の月の1日に招集する」と定められている。
同法通りならば、今月1日に国会を開くべきだった。丁代表はまた「米国など先進国では少数派が必ず反対すべきものがある場合は、フィリバスターを通じ、議事を遅延または意見を反映できる通路もある」とした。同コメントには一理がある。与野党間の隔たりが縮まらない場合、少数派はそれなりの主張をし、一定部分で抵抗できる合法的な手段を持つのが必要とされる。
だが、こうしたことも国会の中に入って、制度的な改善を模索すべきことであって「特殊な事情」を掲げて場外闘争を展開するのはロジックに合わない。英BBCテレビの記者は「民主党は現政権のすべての政策に反対し国会を開院せずにいるが、李明博(イ・ミョンバク)大統領が、民主的に、正しく行えるものが何もないと考えているのか」と尋ねた。
丁代表は「1年7カ月間にわたって国政を運営したが、経済・福祉問題など民主党の期待に及ばずにいる」とし「大統領にもっときちんと働くよう促しているのだ」と話した。そうした問題の提起ならば国会でいくらでもできる。自分のやるべきことはせず、政府にばかり問いただしていては、その責任の相当部分を野党が抱くことになりかねない。
与党ハンナラ党は23日、親朴連帯や無所属と連帯し、6月の臨時国会を求める要求書を提出する方針を決めた。民主党が無理な要求条件をやめて国会の招集を受け入れれば、単独国会は避けられる。民主党が求める特別検察官の導入や国政調査は、いずれも国会を開いて話し合うべき懸案だ。昨日の外国人記者団向けの記者会見は、韓国野党が狭い井戸の中にあることを雄弁に物語っている。
【今日のイチオシ記事】
・ 肥満増加-韓国>日本 朝食取らない-韓国>日本
・ 日本、最新F-22ラプター購入に向けてロビー活動
・ 【ニュース分析】北朝鮮に怒ったオバマ大統領、なぜか
・ 現代自動車、米国でホンダを抑え新車品質評価トップに
・ 「裸透視メガネ販売」は前科14犯の詐欺
・ 世界で2例目の潜水艦攻撃ロケット魚雷…性能は世界一