高松市の6月定例議会は23日、本会議を続会。4氏が一般質問に立った。大西秀人高松市長は、女木島や男木島など離島の医療福祉向上策として、救急搬送や災害派遣用の高速艇を整備する方針を明らかにした。国の交付金を活用し、新造船を購入する方向で調整する。
市によると、両島には市営の診療所があり、内科医が週4回勤務している。しかし、診療時間は女木が午前、男木が午後だけで、夕方以降は無人の状態。救急患者は主に漁船で高松港に運んでおり、実績は両島で年間20件程度。防災ヘリは男木には着陸場所がなく、女木も大きい集落から峠を越えて反対側にしか着陸できないため、実質的には活用できないという。
今後は瀬戸内国際芸術祭で観光客の増加が見込まれるほか、災害時の迅速な人員派遣という観点も重視し、高速艇の導入を決めた。20トン程度の船を想定しており、女木まで5〜10分、男木まで10〜15分で到着できる見込み。救急隊員が乗り込み、船内で救急救命措置を行う。係留場所は朝日新町の北消防署朝日分署前などが候補に挙がっている。