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「722分の1にならぬ」 東国原知事、気持ちは国政へ(2/2ページ)

2009年6月24日5時22分

 東国原氏が「次期総裁候補」を条件に掲げたことについて、大島理森国対委員長は23日、「国政におけるさまざまな経験、見識を踏まえた上で、そういう発言をするべきだ」と不快感を示した。

 公明党幹部は自民党の混乱ぶりをこう嘆いた。「自民党も焦っている。そこまで落ちぶれたのかという感じだ」

     ◇

 「宮崎だけじゃなく全国の地方に、軸足をおいた政治をやりたいと」「(衆参両院議員の)722分の1、1年生議員になろうとは思わない」

 東国原氏は会談後に出演した民放の番組でこう語った。気持ちは早くも国会議員、首相に向かっていた。

 東国原氏は2年半前、官製談合事件で逮捕された前知事の辞職に伴う出直し知事選に立候補。「宮崎をどげんかせんといかん」と絶叫し、初当選を果たした。

 しかし、就任後は「宮崎の浮揚のためには与党を支持するのが近道」と語るなど、自民党に接近。90%以上の圧倒的な支持率を背景に、自分は47人の知事の1人ではない、との思いも募らせていた。

 昨秋、衆院宮崎1区の中山成彬前国土交通相が失言問題で不出馬を表明すると、「自民党をどげんかせんといかん」と国政転出をにおわせたが、県民から反発の声が上がり、断念した。しかし、この時に中山氏から閣僚ポストを提示されており、その後、「初当選、初入閣が確実でない限り、国政には行かない」と公言してきた。

 東国原氏が国政に色気を見せてきたことについて、周辺では「本気で地方分権をやりたいからだ」との好意的な見方がある一方、「東京に戻りたいからではないか」との声も絶えない。実際、昨年度の県外出張は公務、政務合わせて計138日で、ほぼ3日に1日。テレビ出演や収録は週末恒例となっている。(岩尾真宏、石田一光)

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