ＴＢＳはなぜ“高視聴率ＭＣ”進藤晶子をもっと起用しないのか

●難問山積みだけに

　難問山積みのＴＢＳにとってこれ以上の妙案はないと思うのだが……。“元看板女子アナ”進藤晶子（３７）をもっと積極的に起用することだ。

　現在、進藤は加藤浩次とともにＴＢＳの経済情報番組「がっちりマンデー！！」の司会を務めている。一日中、視聴率が１ケタの日もあったＴＢＳの中にあって、この番組は例外的に好調。日曜の朝７時３０分放送ながら、５月２４日の放送で１３．７％（ビデオリサーチ調べ・関東地区）と過去最高の視聴率を記録。さらに、５月３１日の放送は１４．４％（同）と歴代最高記録を更新した。その一因は進藤によると言っていい。

　ＴＢＳ時代はナンバーワン・アイドルアナとして絶大な人気を誇っていた進藤は０１年にＴＢＳを退社。それまでは看板番組「ＮＥＷＳ２３」のキャスターや、夕方の「ニュースの森」のメーンも任されるなど、実力も高く評価されていた。

　０６年２月にプロゴルファーの深堀圭一郎と結婚して、０７年３月に長女を出産。０４年の前身番組から出演している「がっちり」に産休明けから復帰した。最近は子育ても落ち着いてきたのか、母校・神戸松蔭女子学院大学の非常勤講師を務めたり、昨年の春から慶応大学大学院メディアデザイン研究科に通い始めている。

　折しもＴＢＳは映画「ＲＯＯＫＩＥＳ」がヒットしているものの、今はやることなすこと裏目に出ている。とくに新設した夕方２時間のニュース番組「総力報道！ＴＨＥ　ＮＥＷＳ」の視聴率が低調。原因は鳴り物入りでキャスターに抜擢した元局アナの小林麻耶が視聴者にソッポを向かれているため。それだけに、視聴率が取れないなら、小林よりも確実な進藤に白羽の矢を立てるのはまっとうと思える。また、「総力報道」以外でも起用できる番組はあるはずだ。

　今のＴＢＳにとって進藤は救世主になり得るのではないだろうか。

（日刊ゲンダイ2009年6月11日掲載）