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トヨタ社長交代、新体制が発足 株主総会で厳しい質問も

2009年6月23日21時14分

写真:トヨタの株主総会に向かう人々。この日は過去最高の3364人が参加した=愛知県豊田市のトヨタ本社で、福田写すトヨタの株主総会に向かう人々。この日は過去最高の3364人が参加した=愛知県豊田市のトヨタ本社で、福田写す

 トヨタ自動車の株主総会が23日、愛知県豊田市の本社で開かれ、渡辺捷昭(かつあき)社長(67)は、59年ぶりに連結純損益が赤字に転落した09年3月期の業績について「大変なご心配をおかけして申し訳ない」と陳謝した。総会後の取締役会で副社長の豊田章男氏(53)が社長に選ばれ、14年ぶりの創業家出身者による新体制が正式に発足した。

 株主総会には過去最高の3364人が出席。株主からは「赤字の経緯を説明してほしい」「自動車業界をリードしていく取り組みは」といった厳しい質問が出た。

 渡辺氏は「経営環境の変化が想定以上で、その時々で適切な判断をしたと考えているが結果は結果だ」と釈明。経営責任の明確化のため役員賞与の支給提案を見送って理解を求めた。株主への年間配当は前期比40円減の100円と初の減配提案となったが、大きな反対はなく了承された。

 また、全国交通事故遺族の会のメンバーが、事故時の状況を記録するドライブレコーダーの全車標準装備を要請。トヨタは「記録改ざんの可能性などの課題はあるが、前向きに検討したい」と述べた。

 総会終了後、前身のトヨタ自動車工業時代から57年間務めた取締役を退任した豊田章一郎名誉会長(84)があいさつ。「改善や改良がトヨタのDNA。一日も早く皆様にご迷惑をかけない会社にしたい」と話した。

 取締役会では章男氏の社長昇格のほか、渡辺氏の副会長就任や5人の副社長の担当分野など新しい布陣が正式に決まった。章男氏は25日に就任後初の記者会見を開き、抱負を述べる予定。

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