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「722分の1にならぬ」 東国原知事、気持ちは国政へ(1/2ページ)

2009年6月24日5時22分

 窮余の策でタレント知事にすがる自民党、国政に躍り出たい東国原英夫・宮崎県知事。思惑が一致して実現したはずの会談で、知事側が自民党に突きつけた条件が「総裁候補にすること」。足元を見られた自民党内からは憤りを通り越し、「そこまでなめられたか」と嘆く声が漏れた。

 「総選挙で民主党に政権を渡すわけにはいかない。東国原知事の誠実な、そして何と言っても、自民党にない新しいエネルギーがほしい」

 23日の宮崎県庁。知事室で、東国原氏と向き合った自民党の古賀誠選対委員長は、こう熱く語りかけた。

 古賀氏は日本遺族会会長として23日は沖縄県での戦没者追悼の式典に出席する予定だったが、それを変更してまで知事との会談を優先させた。

 自民党内では「知事が国政に出たがっている」(閣僚経験者)との感触を得て、昨秋から東国原氏に秋波を送ってきた。総選挙も間近に迫り、麻生内閣の支持率が再び「危険水域」に突入。古賀氏が出馬の正式要請に動いた。

 古賀氏の要請に、東国原氏は「党の体質を変えていただかないと、国民の支持は得られない」などと語り、受諾条件として「私が次期総裁候補として、自民党は次の選挙を戦うご覚悟があるか」。この問いかけに古賀氏は険しい表情を浮かべ返答しなかった。

 今回の会談には、町村派の参議院議員の伊達忠一党副幹事長が同席。伊達氏は知人を介して東国原氏とパイプがある。「町村派議員を通じ、総務相起用をほのめかされた」との関係者の話もある。

 だが、どこまで党側と東国原氏との間ですりあわせができていたのか疑わしい。首相官邸では、閣僚起用の打診について「うちはまったく関係ない」(首相周辺)と否定的だ。党執行部の一人も「選挙への協力は要請するとは聞いていたが、出馬要請とは知らなかった」と首をかしげる。

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