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【格闘技】

聖地・後楽園ホールで三沢コール 衝撃のノア6月シリーズ最終戦

2009年6月23日 紙面から

黙とうして三沢さんの冥福を祈る会場のファンら=後楽園ホールで

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 さらば三沢−。プロレスリング・ノアの社長でレスラーの三沢光晴さん(享年46)が6・13広島大会の試合中に急逝してから9日。衝撃の走った6月シリーズの最終戦が22日、後楽園ホールで行われ、多くのファンが最後の別れのために集結した。会場内には献花台が設けられ涙するファンの姿も。会場では追悼セレモニーも行われた。

◆試合がはなむけ

 1分間の黙とうがささげられ、三沢さんの入場テーマ曲「スパルタンX」が鳴り響くと、超満員に膨れ上がった会場内からは「三沢コール」が沸き起こった。リング上で遺影を抱えたジョー樋口GHCタイトル管理委員長(80)は「オレが逝くはずなのに、先に逝って」と、三沢さんとの別れを惜しんだ。

 13日の広島大会。三沢さんの試合中の急死に、日本中に衝撃が走った。しかし「試合をすることがはなむけになる」。ノア側は予定通り福岡大会、鹿児島大会、名古屋大会を開催。満身創痍(そうい)でもファンにプロレスを魅せるという三沢さんの遺志を受け継いだ。

 悲しみをこらえて迎えた最終戦。この日も、献花台に多くのファンが花を供えた。埼玉県からきたOL(27)は「なんで亡くなったのか」と涙。都内在住の男性会社員(37)も「いまだに信じられない」と目頭を押さえた。

 試合終了後、再び「スパルタンX」が流れる。三沢さんのいないリングに無数のエメラルドグリーンの紙テープが投げ込まれた。驚愕のシリーズは終わったが、会場には悲しみの「三沢コール」がいつまでもとどろいていた。 (石川晴信)

 

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