大阪府箕面市議会は22日、旧日本軍の「慰安婦」問題で、「政府に誠実な対応を求める意見書」を可決した。高齢化した元慰安婦の女性が次々と亡くなっており、市民団体が早期解決を求める声を地方から高めようと働きかけを強め、昨年3月の兵庫県宝塚市を皮切りに、東京都清瀬市、札幌市、福岡市でも同様の意見書が可決されている。
意見書は、米下院が07年7月に「日本軍が女性を強制的に性奴隷にしたことを公式に認め、謝罪するように日本政府に求める決議」を採択したのに続き、オランダ、カナダ、EU議会などが同種の決議を採択し、国連なども早期解決を求める勧告を出したことを紹介。そのうえで、93年に当時の河野洋平官房長官が「おわびと反省の気持ちを申し上げる。そのような気持ちを我が国としてどのように表すかについては、今後とも真剣に検討すべき」と表明したのに、進展がないと指摘。「慰安婦」問題の真相究明、元慰安婦の尊厳回復に誠実に対応をするよう政府に求めた。【佐藤慶、湯谷茂樹】
毎日新聞 2009年6月23日 大阪朝刊