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あの老舗ゲームメーカー社長“クソゲー”自虐発言ナゼ

長くヒット作に恵まれず

 老舗ゲームメーカー「ジャレコ」(東京)の“迷走”が話題になっている。ホームページ上で会社の苦境を暴露し、再生計画をブチ上げながら、大手掲示板「2ちゃんねる」では社長自らが自社製品を「クソゲー(=面白くないゲーム)」と言い放つなど、自虐的なパフォーマンスを披露しているのだ。一体、狙いは何なのか。加藤貴康社長(38)に聞いた。

 同社はジャパンレジャーの社名で1974年に創業。「忍者じゃじゃ丸くん」などファミコン世代には懐かしいヒット作で知られる。しかし、長くヒット作に恵まれず、2000年に香港のIT企業が買収。06年にゲーム部門が分離し、新生「ジャレコ」となった。

 経営環境が目まぐるしく変わるなか、今月2日に突然、自社サイト上で「崩壊への序曲」と題したカウントダウンを開始。「ジャレコは崩壊の危機に瀕している」と会社の苦境を暴露したことから、「倒産するのか」との憶測が広がった。

 同社は8日、ユーザーからアイデアを募集してゲームに反映させるプロジェクト「the:rpg」を発表。「崩壊への序曲」がプロモーションの一環だったことが明らかになったが、「倒産説」は一向に収まらず、業を煮やした加藤社長がブログで否定。大手掲示板「2ちゃんねる」にユーザーが「子供の頃はクソゲー製造会社というイメージだった」と書き込んだところ、加藤社長が「私なんか今でもそうだよ。私の代で変えたいと思ってます。クソゲー」とぶっちゃけたことも話題になった。

 加藤社長はコンサルティング会社や金融業界を経て、07年にジャレコの旧親会社に入社。昨年7月、社長に就任した。爆弾発言を連発する意図は一体何なのか?

 「最近は本業のゲームソフトに関係のない話題ばかりを提供してきた感が否めません。この状況に対し、もう一度原点に立ち返り、ユーザー本位のゲームメーカーとしてモノづくりの情熱を大切にすべく立ち上がろうという決意の表れです。今のジャレコにとっては社名が唯一最大の資産。それとあわせて私自身の言動も危機を乗り越える材料にしたい」

 そう語る加藤社長自身の言動が、本業と関係のないところで話題を呼んでいるのは皮肉な話だが、先の「クソゲー」発言についても「これまでの経営陣に対する皮肉も込めた」と意に介する様子はない。「私が根っからの『ぶっちゃけ』な性格のため演技や社交辞令はありません。現在の反響も私の言動を受け入れていただいているものと思っております」と楽観的だ。

 ただ、ゲーム業界関係者からは「社運をかけたプロジェクトにしてはお粗末。万策尽きてユーザーにアイデアを丸投げしただけでは」との声も上がる。加藤社長はこうした批判にも「ゲームメーカーとしての再生を目指しております。ゲーム事業以外には一切手を出さず、本業で勝負させていただく所存です」とあくまで強気だった。

ZAKZAK 2009/06/23

ジャレコ

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