実は、第一子はオムツがとれるのが早くて、ちょっと自慢だったんですよね。ママ友達から「いいわねぇ〜」って言われるたびに、鼻が高くて。ところが、第二子が生まれて間もなく、またオムツ生活に戻ってしまったんです。これも赤ちゃん返りって言うんでしょうか? 正直、ショックでした。そんな時、主人が「大人になってもオムツをしている人はいないから、大丈夫だよ」って声をかけてくれて。その言葉にホッとしましたし、第二子妊娠中にいい意味で適度に手を抜く効果を実感していたんで、「まぁ、いいか」って、悠長に構えていられました。
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  もともと完璧主義な性格の上に母親になったのが若かったこともあって、今思えば「いいお母さんにならなくては」と、力が入っていたんですね。マイペースな性格の長女に対し、育児書通りにいかないと、いつも「なんで?」と、焦りと苛立ちを募らせていました。
  ところが、最初の子どもを出産してからほどなく二人目を妊娠しまして。私、つわりがひどいんですよ。朝は起きれないし、昼間も眠くて仕方がない。とてもそれまでのように我が子を構う余裕なんてなくなってしまって。「あ〜、そのままだとジュースこぼしちゃうな。まぁ、拭けばいいか」とか、「一人で遊んでいるから、そのままにしておこう」って、放っておくしかなくて。そうしたら不思議と娘がのびのびとしはじめたんです。その時ですね、いかに私が余計なちょっかいを出していたのかに気づかされたのは! 我が子の一挙手一投足に目を配り、先回りしては手を出していましたから、娘も窮屈に感じていたのかもしれません。   でも、そのおかげで二人目も、まだ赤ちゃんの三人目に関しても、自然体で向き合えるようになりました。正直、三人の子育ては、しんどいと感じることが少なくありません。一人目の時と違って、仕事も増えてきているので、そういう意味でも大変です。でも、子育てを経験しているからこそ、苦手だった手を抜くことをはじめ、私自身が変わっているというか、成長しているように感じています。   子育てを楽しむコツって、子どもたちの短所には目をつむり、長所は目一杯、褒めてあげることだと思うんです。一番上の子が今年、小学生なったんですけど、入学の際、アレルギーや特性(性格)などを記入して提出する書類があるのですが、多くのご父兄は我が子の短所ばかり書いてしまうのだそうです。そんなことにならないよう、お子さんのいいところに目を向け、いっぱい褒めてあげて欲しいと思います。 |
 先日も祖母の誕生日を家族でお祝いしました。家族みんなでお寿司を食べたり、ケーキを食べたり。祖母もとっても喜んでくれて、私自身も嬉しかったですね。うちは母が仕事をしていたこともあり、私は祖母に育てられた、いわゆる“おばあちゃん子”。上京するまでの19年間、私を大切に育ててくれた人だから、恩返しの意味も込めて母親ともども東京に呼んだんです。といいつつ、実はどうせなら、親元に預けたい、という目論見もあったんですけど(笑)。子育てしながら仕事をするには、やっぱり多くの人の協力が必要なんですね。これまでやってこれたのも、マネージャーをはじめ、周囲のみなさんの協力のおかげ。マネージャーは独身女性なんですけど、今ではおむつ交換も赤ちゃんの面倒を見るのも母親級なんですよ(笑)。一番上の子も小学生になりましたし、今まで日帰りしか受けてなかった仕事も、地方でのものも含め、もう少し制限せずにやっていきたい、といい意味で欲が出てきたところなので、母や祖母が来てくれたことは、非常に心強いですね。
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 我が家では、私が最強の存在。主人は仕事柄、なかなか子どもたちと一緒に過ごすことができないので、怖い存在というよりは、優しくて甘えられる存在にしておきたかった、という私の思いもあって、そういう力関係(笑)になっています。ちなみに、年を重ねて様々な経験をしてきたからこそどっしりと構えていられる祖母は、もっぱら家の中での甘えさせ担当。「心が大きな人になってほしい」と、願っている母は、家の中では口うるさく、でも外ではのんびり子どもたちを遊ばせる役割。で、私は、家の中ではある意味、怖い存在であり、外に遊びに行くときはハードに連れまわす担当(笑)。別に話し合って決めた、というわけではないのですが、それぞれの体力と経験値に応じた子(ひ孫&孫)育て分担をしている、という感じですね。
 子どもにとって兄弟が多いことも、ひいおばあちゃんやおばあちゃんが一緒に暮らしていることも、メリットが多いんじゃないかな、と思っています。特に大勢で囲む食卓は、それだけで楽しいものですから。祖母や母の力を借りつつ、仕事も子育ても思う存分楽しむ。これが私の子育てスタイルですね。 |