韓国経済が最も速く回復する、世界銀行副総裁
世界銀行の上級副総裁兼主任エコノミスト・林毅夫氏は22日、聯合ニュースのインタビューに応じ、韓国経済はことしマイナス3〜3.5%の成長率を記録するが、その後急速に回復し、2011年には4〜5%を示すだろうと予想した。韓国は経済危機前から堅固なマクロ経済構造と中国との密接な関連を持っており、経済協力開発機構(OECD)加盟国で最も速く回復するだろうと述べた。
第1四半期の景気回復に関しては、韓国政府の財政支出効果が大きいとした。また、中国政府の強力な投資拡大が最近の韓国の産業生産と輸出回復をけん引していると診断。中期的にも、中国の投資急増は韓国、日本、台湾など東アジアの産業生産と輸出回復に助けとなるだろうと述べた。
一方、林上級副総裁はこの日開催された開発経済に関する年次会合(ABCDE会合)に出席し、基調演説を通じ、韓国が今回の経済危機をチャンスとするにはグリーン成長に注力するべきだとアドバイスした。1990年代に中国と日本が景気てこ入れ策を講じたが、日本は「失われた10年」となり、中国は経済成長を遂げたように、対応方法により経済危機をチャンスに作り変えることができると述べた。また、開発途上国には気候変動に備えたグリーン成長が必要だが、韓国はこの経済危機を迎え景気てこ入れ策の75%をグリーン成長に投じていると指摘、「チャンスをうまくつかめば、危機を克服し持続可能な成長が実現できる」と強調した。
このほか、韓国経済は1950〜1960年代にはアフリカや東南アジア諸国と所得水準がほぼ同じだったが、現在は急速に成長し最も先を進んでいるとし、韓国政府が過去50年間で重要な役割を成したと評価した。
基調演説を行う林毅夫氏=22日、ソウル(聯合ニュース) |