一般の「ゲーム」サイトを利用していた女性の携帯電話に着信した出会い系サイトのメール。女性はその後、数回メールのやり取りをし、2万5千円を請求されたという
複数の運営会社幹部は、「もらった情報の約半分が18歳か19歳の未成年。一般サイトに年齢を偽って登録した18歳未満が含まれていたことも少なくなかった」と話す。
特定電子メール法は、相手側の同意なしに特定の宣伝・広告メールを送信することを禁じている。今回、会員情報を流用された「着メロ」などのサイトは、利用規約で「会員情報を譲渡することがある」と記している場合が多いが、総務省総合通信基盤局消費者行政課は「将来送られてくる広告や宣伝メールの具体的サイト名を記していなければ同意を取ったといえず、同法違反の疑いが強い」と指摘している。
朝日新聞社は、カピバラシステムに対し、文書で取材を申し入れたが回答期日を過ぎた21日まで回答がなかった。「Blue―I」の実質的責任者も同日までに取材に応じていない。
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知らないうちに出会い系サイトの会員にされ、後で高額の利用料を請求される被害が相次いでいる。
国民生活センターによると、高校1年の女子生徒はアニメサイトに登録したら出会い系サイトに勝手に登録され、その後「登録料」名目で3万円を請求された。女子生徒の親が不審に思い、同センターに届け出て被害を免れたという。
また、昨年5月に相談に来た東海地方の20歳代の女性看護師は、無料の占いサイトに登録後、複数の出会い系サイトからメールが届くようになった。メール相手の一人に自分の職業を伝えると「弟が不治の病。外出に付き添ってくれたら報酬を支払う」というメールを受信。その言葉を信じ、事前にクレジットカードでポイントを購入しメール交換を続けたが、結局その男性と会えないまま後日、カード会社から数十万円の請求が来た。看護師は「自分が役に立てるならという一心だった」と悔やんでいるという。