[映画ウラ事情]
ワーナー・ブラザース映画配給「昴-スバル-」、ソニー・ピクチャーズ配給「レイン・フォール/雨の牙」、20世紀フォックス映画配給「群青 愛が沈んだ海の色」(6月27日公開)といった具合で、2009年に入り、洋画メジャー会社の邦画制作が目立ってきている。これまで、洋画メジャーが邦画を手がけるなどあり得ないことだった。“洋画メジャーのプライド”という言葉もよく耳にしたものだ。それが、今や邦画制作である。なぜ、進出が始まったのか。
1つの背景として、世界的な金融危機が関係している。どこもかしこも不況で資金難が叫ばれているなか、ハリウッドだけは資金が潤沢――そんなことはない。「ハリー・ポッター」シリーズや「トランスフォーマー」シリーズに代表される超大作は莫大な製作費をつぎこもうが、それに見合った興収が確実に稼げるため何の問題もない。だが、問題は中規模以下の作品。資金繰りが厳しくなった結果、中規模以下の作品は淘汰され、制作本数が減少したのだ。確かに、安牌的な作品のみが生き残るのはまっとうな話だが、映画で儲けるには、これで勝負! といった博打の側面が必要。それなのに、利益に対する賭けができなくなった。つまり、作品本数減少に伴い、儲けのチャンスも減ったのである。
現在、ハリウッドメジャーの収入の約6割を海外マーケットが占め、なかでも日本マーケットは重要なポジションに位置している。だが、日本でのハリウッド映画の人気はすごい、というのも過去の話。