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かまぼこはどうやってできているの?

R256月22日(月) 12時 0分配信 / エンターテインメント - エンタメ総合
お弁当やご飯のおかずとして、さらには、お酒のつまみとして重宝されているかまぼこ。白身魚を練ったものぐらいの知識はあるのですが、それ以上は未知の世界です。でも、自分で作ってみたい。うーん、どうすれば…。誰か教えて〜。というわけで、ABC Cooking Studio商品開発グループの南雲幸子さんにかまぼこについて教えてもらいました。

まず、かまぼこは魚の練りもの製品だと聞きますが、そもそもどうやって練っているんでしょうか?

「ただ練ってすり身にしているのではなく、塩を加えています。魚肉に塩を加えることで、かまぼこ独特の弾力が生まれ、固まるようになるんです。それには、魚肉タンパク質がかかわっています。魚肉タンパク質は水溶性、塩溶性、不溶性の3つに分けることができ、そのなかで約70%を占めている塩溶性タンパク質が弾力を作っています。塩を加えて練ることで、弾力のもととなるアクトミオシンが溶け出します。さらに蒸して加熱すると、アクトミオシンが絡み合って弾力が生まれるんです」

なるほど。練ったうえで加熱することで、プリッとした食感を持って固まるわけですね。では、塩溶性以外の2つのタンパク質は、何か役目があるのでしょうか。

「水溶性タンパク質は、多数の酵素から成り立ち、他のタンパク質を分解したりしてしまうので、かまぼこ製造においては、邪魔になります。そのため、すり身を作る際に水さらしの工程を行うことで取り除いています。水さらしを徹底的に行うと、コシが強くなります。ただ、さらし過ぎると魚の旨みエキス成分も失うので、注意が必要です。また、不溶性タンパク質は魚の鮮度の低下とともに増加しますが、これも弾力低下の原因となります。かまぼこを作るには鮮度がいい魚が向いているんです」

塩溶性以外のタンパク質も、かまぼこの弾力と深くかかわっているようです。そして、かまぼこに適している魚は、かまぼこにしたときに適度な弾力があり、固まりやすいかどうかで決まるそうです。

「一般的に白身の魚は弾力が強く、赤身は弱い傾向があります。また淡水魚やエビ類は総じて弱いとされています。また、魚種の違いだけでなく、原料魚の鮮度やすり身のpH、温度、さらには魚の死に方によっても弾力や固まりやすさに差が生じます」

いろんな要素が適性に影響しているようですが、これだけではありませんでした。

「生息域も関係しています。冷水域にすむ魚は固まりやすく、温暖水域にすむ魚は固まりにくいといわれているんです。現在、かまぼこ作りにはスケトウダラやイシモチ、イサキ、ハモなどが使われています」

白身か赤身かだけでなく、鮮度や温度に生息域も。かまぼこを作るにはどんな魚でもいいわけではなく、材料選びもかなり重要なようです。

(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびR25.jpから一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、R25.jpでは図・表・写真付きのコラムを掲載しております

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  • 最終更新:6月22日(月) 12時 0分
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