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海外でも注目を集める、かつての「ピンク四天王」

映画監督・サトウトシキさん

 かつての「ピンク四天王」の1人で、海外でも注目を集める。新作「ジャイブ 海風に吹かれて」(東京・渋谷のシアター・イメージフォーラム、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで公開中)は昨年、カナダのモントリオール国際映画祭の招待作品になった。

 IT企業を経営する中年男性(石黒賢)が、ヨットで故郷・北海道の無寄港一周という無謀な冒険に挑戦する物語。「人生の折り返し点を迎えて、忘れていた冒険心を呼び覚ます。彼にとっては、それがヨットだったのだろう」と解説する。

 1989年、「獣−けだもの−」で監督デビュー。当時はにっかつロマンポルノが打ち切りになり、アダルトビデオ(AV)が台頭し始めたころ。ピンク映画は過渡期を迎えていたが、「300万円程度の低予算で、ポルノシーンさえあれば自由な表現ができた」と振り返る。

 それ以前は年間6−8本もメガホンを取っていた監督がいたが、このころは「年に数本が精いっぱい」。それでも俳優を撮ることにこだわり、成人映画ながらロッテルダム国際映画祭(オランダ)で上映されるなど海外から高い評価を得た。

 「ピンク映画は日本だからこそ生まれた文化。布団の中に人間模様が隠されていたり…と、イマジネーションが膨らむ演出に工夫を凝らしている。それに対して、AVは海外のポルノ映画に似ている」

 新作で、ヒロインを演じた清水美沙(38)は服を脱いでいない。それでも、「俳優がすべてをさらけ出すことは変わらない。洋服を着ていても肉体性は表現できた」という。ピンク映画でも一般映画でも、「人を撮る」という姿勢にはブレがない。福島県出身。

ZAKZAK 2009/06/22