「横浜への敬意を忘れたものに愛情は注ぐわけにはいかない」
2009年6月21日
横浜Fマリノスのスタジアムフリーペーパー「ハマトラ」が、巻頭コラムで中村俊輔の移籍問題に言及した。
「横浜への敬意は捧げられたのか?」と題されたコラムの中で、ハマトラ編集部は次のように語る。
「これだけ横浜が厳しい状況にありながら、それでもまだ『誠意』を強要するのは、ただ横浜愛から離れた第三者がリッチになるためのことだと思いたい。しかし、横浜への敬意を忘れたものに私たちの愛情は注ぐわけにはいかないだろう。そうならないことを切に祈っている」
また、一部で中村俊輔凱旋試合となるのではと伝えられていた浦和戦については、このように語っている。
「今、横浜はこれだけの将来が期待できる選手がピッチにそろっている。今日は、そのメンバーでこれだけのことができるのだということを、あらためて世間に知らしめたい。負けてはいけない」
21日、日産スタジアムで開催された横浜FM対浦和の試合は、2-0で横浜FMが勝利した。
横浜への敬意は捧げられたのか?偉大なるACミランの歴史を20数年にわたり築きあげてきた「キャプテン」パウロ・マルディーニが引退した日のサンシーロには、次のような横断幕が掲げられていたという。
「ありがとうキャプテン。ピッチでのあなたは永遠のチャンピオンだったが、あなたは自分をリッチにさせてくれた人たちへの敬意を欠いた」
引退の花道にこのようなメッセージを出すウルトラスに対して、「良識ある人」は眉をしかめたが、そこまでのことをする理由というのもあるのだろう。私は、一概にそのメッセージを非難することはできない。
これだけ横浜が厳しい状況にありながら、それでもまだ「誠意」を強要するのは、ただ横浜愛から離れた第三者がリッチになるためのことだと思いたい。しかし、横浜への敬意を忘れたものに私たちの愛情は注ぐわけにはいかないだろう。
そうならないことを切に祈っている。今、横浜はこれだけの将来が期待できる選手がピッチにそろっている。今日は、そのメンバーでこれだけのことができるのだということを、あらためて世間に知らしめたい。負けてはいけない。
ハマトラ編集部
(横浜Fマリノス スタジアムフリーペーパー「ハマトラ」巻頭コラムより)
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